政治における「右」と「左」の表現って絶妙じゃないっすか?
右派と左派。右翼と左翼。
もともとはフランス議会で保守派が議長から見て右側にいたから言うようになったらしいんだけど、左右の表現には優劣がないのがいい。
もしも「上」と「下」だったら定着しなかっただろう。「下」にされたほうが「なんでおれたちが下なんだよ」って怒って。
「前」と「後」だったら前のほうがイメージいいし(「前進」「前向き」)、「表」と「裏」だったら裏のほうがイメージが悪い(「裏の顔」「裏切り」)。
昔は裏日本なんて言い方もあったけど廃れたしね。つくづくひどい表現だ。
「北」と「南」は、それ自体に優劣はないけど、「北上」「南下」みたいに上下と結びついてしまうのでふさわしくない。話はそれるけど南半球の国には「南上」「北下」みたいな言語があるのかな。
「西」と「東」も優劣はないけど、世界が東西陣営に分かれていた時代は特定のイメージが強すぎたから、国内政治に用いるとややこしかったにちがいない。
そう考えると、やはり「右」「左」は対立を表しつつも上下関係がなくてベストな表現って感じがする。
右と左ってどっちが上なのかよくわかんないもんね。
左大臣のほうが右大臣より官位は上らしいけど、「右に出るものはいない」という言葉を使うときは右のほうがいいとされている。どっちやねんと。それがいいんだろうね。
あとは「内」と「外」もアリかもしれない。
保守派が「内派」で革新派が「外派」。うん、けっこうしっくりくるね。
政治の世界が「光党」と「闇党」に分かれたらおもしろいだろうなあ。
それを機に、中二病的な政党が続々誕生。「火党」「水党」「土党」「風党」「電党」なんかが出現して。
光党内の火派寄り勢力が分裂して「炎党」をつくったり。
残った光党が電党と合併して「灯党」をつくったり。
政治部記者も見出しをつけるのが楽しくてしょうがないだろうね。「水党と土党の泥沼抗争」とか「風向き変わって火党鎮火」とかさ。
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