2017年10月25日水曜日

ズゾゾゾゾゾゾゾォ

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少し前にこんなことを書いたんだけどさ。



身のまわりの機械製品を考えたとき、親しみを感じるものとそうでないものがあるな、と思った。

たとえば電気髭剃りには、あまり親しみがわかない。
長く使っていたら愛着は湧くけど、電気髭剃りに名前をつけて友人やペットのように接している人は、たぶんそう多くない。
「わたしは髭剃りをブラウンって名前で読んでます。こないだ壊れたときは庭に埋葬しました」ってあなた、あなたは少数派です。



ロボット掃除機に親しみを覚える人はけっこういる。
「うちのルンバちゃん」みたいな言い方をする人もいる。
ぼくの家にはロボット掃除機がないのでわからないけど、たぶんペットに近い感覚なんだと思う。イヌやネコとまではいかなくても、飼ってるザリガニに対して湧くぐらいの親しみは湧くんじゃないだろうか。


親しみが湧くかどうかは、使う頻度とはあまり関係がない。

ふつうの人がいちばん接する時間の長い電化製品はテレビだと思うが、テレビ自体をペットのようにかわいがっている人はちょっとアレな人だ。テレビのことを「テレビのジョン」って呼んでるあなたのことです。

最近はしゃべる家電も増えているが、それも親しみとはあまり関係ない。
うちの湯沸かし器は「ノコリヤク5フンで、オフロガワキマス」「オフロガ、ワキマシタ」としゃべるが、それに対して「おうおう、ういやつじゃ」とは思わない。返事もしない。昭和の関白亭主のように黙って風呂に入る用意をするだけだ。


たぶん、ポイントは「自走するかどうか」なのだと思う。
だから、アイボやC-3POのように犬や人の形をしている機械はもちろん、ロボット掃除機のように楕円形の機械に対しても親愛の情を持つのだろう。

だって想像してみてほしい。
もしもロボット掃除機が部屋の片隅からぴくりとも動かず、超強力な吸引力を発生させて「ズゾゾゾゾゾゾゾォーーーーー!!!」と部屋中のごみを一気に吸いこむ方式をとっていたとしたら。

怖くてしかたがない。


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