2021年10月28日木曜日

投票に行こうと言われましても

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  ぼく自身は国政選挙でも地方選挙でも毎回投票に行くんだけど、でも行かない人の気持ちもわかる。というか、行きたくないのに「投票しましょう!」と大上段に言われるうっとうしさがわかる。

 選挙前になると、いろんな人が「投票は大事ですよ! 若い人は投票しましょう! 投票しないと悪い世の中になりますよ!」って言うんだけどさあ。
 あれ、興味ない人からしたらたまったもんじゃないだろうなあと同情する。選挙カーと同じぐらいのノイズだろう。


 ぼくは投票に行くけど、それは政治や選挙が〝好き〟だからだ。
 興味を持っている。だからおもしろい。

 そう、選挙はおもしろいのだ。そこそこ興味がある人間からすると。

 毎回ドキドキする。
 自分の投票した候補者や政党の結果が悪くてもそれはそれで関係者でもないのに「何がダメだったのか」「次はどうしたらいいのか」とか考えるし、投票した人が当選したり議席数を伸ばしたりしたらもちろんうれしい。

 ぼくは大阪市民だけど、過去二回の大阪市廃止を問う住民投票はすごくおもしろかったもん。

 ぼくはアイドルに興味がないのだけど、アイドルグループの選抜選挙に投票する人はこんな気持ちだろう。


 で、もしぼくが「今度アイドルグループXのメンバー入れ替え選挙があります! あなたも投票できます! ぜひ投票に行きましょう! あなたが投票しないとあなたの意見がないものとされちゃうよ!」と言われたとする。

 はあそうですかべつにいいですけど。だって誰も知らないし。誰がセンターになってもかまわないし。

 仮に「スマホでホームページを開いてタップひとつで投票可能」だったとしても、やらない。ましてや「指定された日に指定された場所に、事前に配布された投票権を持っていって、候補者の名前を書く」だったらぜったいにやらない。

 

「選挙に行きましょう!」と言われる人の気持ちはそれと同じだとおもう。
「行きましょう」だけ言われてもなあ。

 アイドルの選挙に投票させたいんだったら、
「今度アイドルグループXの選挙があります」じゃなくて、
「アイドルグループXってこんなにすごいんですよ。Aちゃんはこんなにかわいいし、Bちゃんはこんなにダンスがうまいし、Cちゃんにはこんな特技があるし、ライブではこんなパフォーマンスをやっててすごい盛り上がりを見せるんですよ!」
っていうプレゼンをしなきゃダメ。

「選挙に行きましょう!」だけ言われても、行くわけがない。


 だから、呼びかけるとしたら「選挙に行きましょう!」じゃなく、

「この選挙区では前回の選挙ではJ党が大差をつけてR党とK党の候補者に勝利しました。しかし今回はR党とK党が候補者を一本化。これで勝敗の行方はわからなくなりました」

とか

「J党の過去4年間のスキャンダルは××、××、××。一方のR党がやらかしたのは××、××、××。I党は××、××、××をやっていますが反省の色はなし。さあ国民の審判で制裁を受けるのはどの党?」

みたいな、選挙のおもしろさを伝える努力をすべきだとおもうんだよね。

 選挙っておもしろいんだから。


 ま、そんなことしてもほとんど変わらないだろうけどね。

 個人的には
「若者はもっと投票に行こう!」じゃなくて
「年寄りは投票に行くのをやめて若者の意見を反映させよう!」と呼びかけたいけどね。

 20年後に生きてる可能性が低い人が舵を握ろうとするなよ(候補者も含めて)。



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