2018年7月12日木曜日

古典の実況中継

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高校生のとき、授業中にひとりで「実況中継」という遊びをやっていた。

授業中の他の生徒の様子を、ルーズリーフにひたすら書いてゆくのだ。
「□□が古典の教科書で隠しながら英語の宿題をやっている。と思ったら寝てしまった」
「〇〇が大きなあくびをした。それを見た△△が少し笑った」

これをルーズリーフにびっしり書く。五十分の授業中ずっと書く。
他の生徒を観察するのはなかなか愉しかった。ぼくは遊んでいるんだけど、ぱっと見ただけだと熱心にノートをとっているように見えるので意外と注意されなかった(一度、教師から「おまえは一生懸命ノートをとってるけど、そんなに書くことあるか?」と言われたが)。

できあがったルーズリーフには『〇月〇日 古典の実況中継』とタイトルをつけていた(タイトルの元ネタは当時売れていた参考書のシリーズ名だ)。

実況中継のルーズリーフは今でも実家にある。
たまに読みかえすと、二十年近くたった今でも授業中の雰囲気が思い起こされてなつかしい。おもしろくて、懐かしくて、泣きそうになる。
以前、同窓会に持っていったらものすごく盛り上がった。

現役学生の人たちは、後年のためにぜひとも実況中継をしておくといい。
十年後の自分が愉しめるから。


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