2024年3月1日金曜日

ハーファログ現象

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 テレビで「電車内での通話は禁止行為とされているのはなぜなのか、改めて考えてみよう」という話題をやっていた。

 たしかに考えてみれば妙な話だ。かつては電車内での携帯電話の使用自体をやめましょうと言われていたが(ペースメーカーに悪影響を及ぼすという理由で)、それもなくなった。

 また、電車内での通話がうるさいと言われればたしかにそうなのだが、隣の人とうるさくしゃべっている人もいる。電車内での大声でのおしゃべりもマナー的には良くないが、禁止行為というほどではない。

 じっさいぼくも電車内で通話している人がいれば「やめろよ」と不愉快におもうが(口には出さない)、それは「禁止されている行為をしている」から腹を立てるのであって、そもそも禁止されていなければそこまで腹は立たない。


 番組では「ハーファログ現象」という言葉を紹介していた。

 近くに電話でしゃべっている人がいると、聞いている人の脳が「相手は何と言っているんだろう?」と勝手に想像してしまい、ストレスがかかるのだという。番組では「脳が乗っ取られたような状態」とまで言っていた(さすがにそれは言いすぎだ。それぐらいで乗っ取れるのなら話しかけるだけでも乗っ取れてしまうだろう)。

 まあ、それもわかる。たしかに会話の一方の声だけが聞こえてくる状況は非常にストレスフルだ。


 昔、自室にいたら隣の部屋で姉が観ているテレビの音が聞こえてきたことがあった。

 漏れ聞こえてくる程度なので、何を話しているかはわからない。だがひとりの声だけが妙に甲高くてやかましいのだ。他の人たちの声はぼそぼそ低い音が聞こえてくるだけで気にならないのだが、ひとりの声だけがとにかくやかましい。まるで猿の鳴き声のように。

 なんでこいつの声だけがやかましいのだろうとおもって隣の部屋に行ってテレビ画面をのぞいて納得した。明石家さんまがしゃべっていたのだ。


 それはそうと、「ハーファログ現象」のせいで一方の声だけが聞こえる電車内の通話が不愉快ということであれば、いい解決策がある。

「スピーカーONにするのであれば電車内で通話してもよい」というルールにするのだ。


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