ヒットマンガ
ルールはいたってかんたん。遊び方はかるたと同じ。読み手が札を読み、他のプレイヤーがそれを取る。
ただ、かるたと違うのは読み札には絵(マンガのひとコマ)しか描かれていないこと。読み手は、「そのキャラクターが言いそうな一言」を考えて声に出し、他の人はその台詞から絵を逆算するのだ。
言ってみれば、読み手は大喜利の「写真で一言」をおこない、他のプレイヤーはその回答から「お題」をあてるわけだ。
自分が読み上げた札を誰にも取ってもらえなかった場合、読み手にペナルティがあるので、なるべく伝わりやすいセリフを考えないといけない。
これが意外とむずかしい。というのも、似たシチュエーションの絵が何枚かあるのだ。本当のマンガだと「おまえは誰だ!」みたいな短いセリフが多いが、それだとなかなか絞れない。
そこで、絶妙なセリフを考えることが必要になるわけだが、それだけでなく演技力も必要となる。言い方ひとつで、女性らしさ/悪役らしさ/コミカル/シリアス/哀愁などを感じさせないといけないわけだ。
ぼくは人より羞恥心が少ない人間なので全力で「あたしはプリティーアイドル♪ みんな応援してね♡」みたいなセリフでも言えるが、これは自意識過剰な中学生ぐらいだときつそうだ。逆に、自分の殻を破るトレーニングにもなるかもしれない。表現力や想像力が鍛えられそうだ。
なによりいいのは、ルールがめちゃくちゃかんたんなこと。誰でも20秒ぐらいでルールを理解できる。子どもでもすんなりわかる。
ただ、マンガを読みなれていない人にはむずかしいかもしれない。
お正月に妻の実家でやったのだが、ほとんどマンガを読まない義父はぜんぜん札をとれなかったし、読むのも下手だった(他の人に伝わらない)。
またうちの八歳の娘も、読んでいる漫画の幅が狭い(藤子不二雄とちびまる子ちゃんとコナンぐらい)ので、〝漫画の文法〟をいまいち理解していない。この表情はこの感情を表す、この効果線はこういう状況に使われる、といった〝漫画の文法〟を知らないとむずかしいんだよね。
とんでもなくシンプルなルールでありながら意外と奥が深い。
直感的なルールでわいわい盛り上がれるので、初対面の人とでも楽しめそう。初対面の人とカードゲームやるってどんな状況だよ。
欠点としては、絵が有限個しかないので同じメンバーで何度もやるゲームではないということ。
絵を変えた続編を出してほしいな(「リニューアル版」もあるが、これは単に枚数を減らしただけらしい)。
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