2022年2月25日金曜日

いちぶんがく その11

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ルール


■ 本の中から一文だけを抜き出す

■ 一文だけでも味わい深い文を選出。




女は、その暗がりのなかで、暗がりよりももっと暗かった。

(安部 公房『砂の女』より)





テレビという生き物が、死ぬ音が聞こえた。

(朝井 リョウ『世にも奇妙な君物語』より)





彼女の横に並んだとたん、私もあの中学男達と同様に、腐ったジャガイモになるのだ。

(さくらももこ『たいのおかしら』より)





「俺はおまえら日本人のことを、時々どいつもこいつもぶっ殺してやりたくなるよ」

(金城 一紀『GO』より)





噴火のごとく怒り、噴石のごとく吼えている。

(横山 秀夫『ノースライト』より)





「恥の出所まで答えなきゃならないんですか?」

(湊 かなえ『花の鎖』より)





姉は鼻が大きいせいか、生乾きや嫌な匂いにとても敏感です。

 (阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』より)





絶滅の危機に瀕している本が私に集められるのを待っているのだ。

(鹿島 茂『子供より古書が大事と思いたい』より)





「俺は、殺人そのものにしか興味はない」

(今野 敏『ST 警視庁科学特捜班』より)





『現実世界なんかバカだ』とディジエントは宣言した。

(テッド チャン『息吹』より)




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