次女(現・3歳)が1~3歳のときに好きだった絵本。
もいもい
幼児教育の研究者が実験をおこなった結果、もっとも多くの赤ちゃんを引き付けたという触れ込みの絵本。長女のために買ったのだが長女はあまり食いつかなかった。が、次女が1歳ぐらいのときは大好きだった。誰にでもウケるわけではないようだ。そりゃそうか。
「もーい、もい」「もももい、もい」「もいもい まいまい むいむい」といった意味のない音が並んでいるだけだが、読むたびに次女はにこにこ笑っていた。よく長女が次女のために読んであげていた。
ノンタンシリーズ
次女が特に好きだったのは『ノンタンおやすみなさい』。はじめて何度も読んでくれとせがんできたのはこの絵本だった。はじめは図書館で借りたのだが、あまりに気に入ったので購入。毎日毎日くりかえし読まされ、次女は文章をおぼえてまだろくにしゃべれないのに「やーめたやめた、かくれんぼやーめた」といっしょに言っていた。
さすがロングセラー絵本。何十年たっても子どもを引きつける。ちなみにぼくも子どもの頃この絵本を好きだったらしい。
わにわにシリーズ
これは大人が読んでもおもしろい。
何作かあるが、基本的に登場人物はわにわにただひとり(『わにわにとあかわに』だけはもうひとり出てくるが)。わにわにが風呂に入ったり、けがをしたり、お祭りに行ったりするだけである。当然ながら会話もない。ひとりで風呂で歌うぐらいだ。
しゃれたセリフもなければ、奇をてらった行動もない。なのに妙にユーモラス。ふしぎな味わいだ。わにわにがひとりでの生活を満喫するだけなのだが。『孤独のグルメ』にもちょっと似ている。
たいこ
きもかわいいキャラクターが次々に出てきて、ただたいこを叩くだけ。説明もなければ、台詞もほぼない。擬音語と叫び声しか出てこない。なのにちゃんと起承転結がある。
これはたぶんほとんどの子どもがおもしろがるんじゃないかな。大人でも楽しい。
あきらがあけてあげるから
21世紀の大人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんの作品。この人の絵本は抽象的な概念を扱ったりするのでちょっと大きい子向けのものが多いが、次女は妙にこの絵本が大好き。 三歳児が読むにはちょっと内容がむずかしいとおもうのだが、毎晩「『あきらがあけてあげるから』よんでー」と持ってくる。
毎回あきらが包み紙を開けられなくて暴れるところで笑い、家を開けるところで「ねてたのにー。トイレ行ってたのにー」と喜び、地球を開けるところで「うちゅう!」と叫ぶ。
ヨシタケシンスケさんの絵本は何冊か持っているが、この人はお話を広げるのがほんとにうまい。些細なこと(この本だと「チョコの包み紙を開けられない」)からだんだん発想を飛躍していって、最終的には家を開けたり地球を開けたりする。だがエスカレートさせるだけでは終わらず、いったんクールダウンしてから最後にほのぼのするオチを持ってくる。話の運びがうまい。上質な落語を聴いているよう。
『なつみはなんにでもなれる』もおもしろい。次女はどちらも大好きだ。
大人が読んでもおもしろいんだけど、『あきらがあけてあげるから』に出てくる「ぜんぶひとりであけられるようになったら、もうおとうさんはいらなくなっちゃうかもしれないだろ?」は読むたびに切なくなってしまう。
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