2021年11月16日火曜日

八歳と二歳との平日夜

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  平日夜の過ごし方。

 オチも何もないけど、将来自分で読み返したくなるかもしれないので書いておく。



 

 家に帰ると、たまーに子どもが玄関まで迎えにきてくれる。でもほとんど迎えに来ない。

 長女は漫画を読んだりパズルをしたりしている。次女はテレビで『いないいないばあっ!』か『ミッフィーとおともだち』の録画を観ている。
 ちょっと寂しい。

 資源ごみや古紙回収の日は、マンションの集積所までごみを持っていく。
 玄関で「ごみ出しにいくけど行く人ー!」と言うと、二回に一回ぐらいは娘たちのどちらかまたは両方がついてくる。ごみを出しにいくだけなんだけど。ついてきてくれるとうれしい。

 ちょっとごみを出しに行くだけでも、長女はマスクをする。何も言われなくても「外出時はマスク」が「外出するときは靴を履く」と同じくらいあたりまえになっているのだ。ちょっとあわれな気もする。ナウシカが腐海に行くときはあたりまえのようにマスクをつけるようなもので、「マスクをつけずに外出できたことなんて今の子どもたちは知らないんだな……」という気になる。八歳なんで知らないわけじゃないのだが(しかし二歳のほうは「外出時にはマスクをつけるもの」とおもっている可能性が高い)。

 夕食はテレビを観ながら。妻が「ごはんのときはテレビを消してほしい」と言っていたのだが(そして子どもが赤ちゃんのときは守られていたのだが)いつのまにかなしくずし的に視聴があたりまえになっている。

 ぼくは「食事しながらテレビを観たい派」だ。なぜなら「観たい番組がある」「でもテレビ視聴に専念するのは苦痛」からだ。
 要するに「ながら見」をしたいのだが、テレビを観ながらできることはかぎられている。
 うちはキッチンに向かうとテレビに背を向けることになるので、料理や洗い物をしながらテレビを観ることができない。
 読書のような頭を使うことをしながらテレビを観ることはできない。
 結局、アイロンをかけているときか食事時ぐらいしかないのだ。だから食事時はテレビを観る。

 とはいえチャンネル権は長女が握ることが多い。
 録画しておいた『ドラえもん』や『ちびまる子ちゃん』や『名探偵コナン』を観ながら食べることが多い。あとAmazon Primeの『名探偵コナン』『ODD TAXI』『かげきしょうじょ!』などのアニメも観ていた。

 ぼくが好きな『座王』は土曜日の朝に観る。『水曜日のダウンタウン』は妻から食事時に観ることを禁じられている。すごく下品な内容のときがあるからだ。だから土曜か日曜の朝にアイロンをかけながら観る。

 ぼくが好きな『ダーウィンが来た』は夕食時に観る。『ブラタモリ』は長女が「つまんない」と言うので、『昆虫すごいぜ』はやはり長女が「虫嫌い!」と言うのでなかなか観る機会がない。

 あと長女はたまに特番でやる『逃走中』と『はじめてのおつかい』が大好きだ。
『はじめてのおつかい』なんて親にならないと良さがわからないんじゃないかとおもうのだが、長女は食い入るように観ている。あとバラエティー番組に関心を示さない二歳の次女も『はじめてのおつかい』だけはじっと観ている。自分と歳の変わらない子が奮闘しているのを見るとなにかしら感じ入るところがあるのだろう。

 食後は子どもたちの歯を磨く。今ではふたりともなかなかやらない。ぼくもめんどくさい。自分の歯を磨くのでも面倒なのにさらに二人分の歯を磨くなんて。さっさと片付けようとガシガシ磨くと「痛い!」と言われるので、一本一本丁寧に磨く。ああめんどくさい。歯科医にならなくてよかった。

 風呂を沸かし、娘二人といっしょに入る。次女の頭と身体を洗ってやる。頭にお湯をかけられると嫌がる。長女が小さいときはなるべく顔にお湯がかからないようにそうっとやっていたけど、次女のときはそんなことは気にせずバッシャーとかける。どんどん育児が適当になっていることをこういうときにも実感する。おかげで次女のほうがたくましく育っている。

 湯船に漬かり、長女の宿題を手伝う。「足し算や引き算をおうちの人に聞いてもらう」という宿題が毎日出るのだ。ぼくが問題を出し、長女が答える。はじめは「8+5は?」「9+6は?」とかやってたのだが、問題を考えるのもたいへんだし、自分が出した問題をおぼえておかなくてはならない(しかも次女の相手をしながら)。だから最近は「0から6ずつ足していって」とか「70から7ずつ引いていって」とかやってる。これなら問題を考えなくていいし、途中を聞いてなくて指定した数の倍数かどうかを確かめればわかるので楽ちんだ。おまけにまだ習っていない九九の練習にもなる。ナイスアイディアだ。

 風呂から出て、次女の身体を拭いてやる。次女の中でタスクの役割があって、身体を拭くのはおとうさんで、保湿クリームを塗ったりパジャマを着せたりするのはおかあさんだ。だから裸でおかあさんのもとへ走っていく。

 二歳児が裸でうろうろしているのはいいとして、八歳児も裸で歩きまわることがある。一応女の子なので裸を人前にさらしてはいけないんだよと教えなきゃいけないのだが(男の子でもだけど)これがなかなかむずかしい。「小さい女の子の裸を見たがる変な人がいるんだよ」とか教えたほうがいいんだろうか。せちがらいけど、いつかは知らなきゃいけないことだもんな。まだ教えてない。

 風呂から上がると、娘たちといっしょにようかい体操第一をする。うちの家では今になってようかい体操が流行っているのだ。八年ぐらい遅い。
 ようかい体操は、意外とちゃんとした体操になっている。ラジオ体操と同じくらいの身体のあちこちが動く。やるじゃないか。さすが振り付け・ラッキィ池田。

 早く布団に入れたときは、娘たちに本を読んでやる。五歳半離れていると、なかなか同じ本では楽しめない。

 長女は、『ドラえもん』を一通り読み、『21エモン』と『パーマン』も全巻読み、今は『モジャ公』を読んでいる。藤子・F・不二雄制覇も近い。

 次女のお気に入りは『ノンタン』『こぐまちゃん』『ワニワニ』などのシリーズだ。定番。おなじみのキャラクターが出てくる絵本が好きなようだ。

 絵本を読みおわると灯りを消す。ぼくの左が長女、右が次女。

 長女はぼくと手をつなぎたがる。手をつないでやると三分ぐらいで寝る。とんでもなく寝つきがいい(寝起きは悪い)。
 ぼくがトイレに行って、帰ってきたらもう寝ていることもある。手をつなぐ間もない。

 次女は保育園でお昼寝をしているのでなかなか寝ない。ときどき「お話して」と言ってくるので、今日の出来事(朝起きてバナナとヨーグルトを食べて……という日記のような内容)を話してやる。でもぜんぜん寝ない。
 しかし次女は自立心が強いのでほうっておいても平気だ。真っ暗な部屋で家族みんなが寝ていてもひとりで何かしゃべっている。ぼくは電子書籍を読む。気づくと次女も寝ている。ぼくも寝る。


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