2021年11月17日水曜日

いちぶんがく その9

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ルール


■ 本の中から一文だけを抜き出す

■ 一文だけでも味わい深い文を選出。




「なんで、途中で殺すの」

(「新潮45」編集部編『凶悪 〜ある死刑囚の告発〜 』より)




何年かぶりにあげた悲鳴をひじきに捧げる。

(川嶋 佳子(シソンヌじろう)『甘いお酒でうがい』より)




ワイングラスの向こう側で笑っているあいつは友だちではない。

(小田嶋 隆『友だちリクエストの返事が来ない午後』より)




気持ち悪いことである。

(小谷野 敦『本当に偉いのか』より)




「わたしたちは昔の人が思い描いた未来に閉じこめられたのよ」

(伊藤計劃『ハーモニー』より)




誓って言うが、女性のお尻をつねったのは、後にも先にもそのときだけである。

(H・F・セイント『透明人間の告白』より)




要するに「何かを撮る」という行為は、「何かを消してしまう」行為と同じことなのだ。

(森 達也『たったひとつの「真実」なんてない』より)




自分でいうのもなんだが、僕はアジアのためになるようなことはなにひとつしていない。

(下川 裕治『歩くアジア』より)




それとも全然知らない人の鼻をつまんでしまったとか?

(今村 夏子『むらさきのスカートの女』より)




「女の子に嫌われると、先生みたいに寂しい男になっちゃうぞ」

(井上 真偽『ベーシックインカム』より)




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