二歳の姪(妻の妹の子)が遊びに来た。
ただでさえ小さい子を連れての遠出はたいへんなのにコロナの影響もあり、ぼくが会うのは二回目。前回会ったとき向こうは0歳だったので伯父のことなどおぼえていないだろう。だからほとんど初対面のようなものだ。
話しかけるが、おしだまっている。まあそりゃそうだ。ここでにこやかに応える子のほうがめずらしい。
はじめての場所ではじめて見るおっさん。緊張するのも当然だ。
だがぼくは子どもの相手には慣れている。
決して踏みこみすぎない距離感を保ったまま、おもちゃを見せたり、絵本を読んだり、絵を描いたり。
だが姪はぜんぜんしゃべらない。表情も変わらない。泣いたり逃げたりするわけではないので嫌われてはいないとおもうのだが、距離を詰めることができない。
あんまり好かれてないのかなーとおもっていたら、姪のおかあさん(義妹)いわく
「これでもけっこうテンション高いほう」
だという。
あまり感情の出力が強くなくて、わかりやすく笑ったりしゃべったりしない子なのだそうだ。だが入力のほうは鋭敏で、積極的に他人と関わりはしないが他人がやっていることをしっかりおぼえていて、夜になってから真似をしたりするらしい。
なるほど。今は出力を抑えて入力をしている時間なのね。
ぼくも思春期の頃はあまり感情を表に出さずに「感情が読めない」「何考えてるかわからない」などと言われたので、その気持ちはわかるぞ。
姪がうちにあったアンパンマンのおもちゃ(ガチャガチャで入手したもの)を気に入ったので、近くのショッピングモールのガチャガチャコーナーにいっしょにいく。
姪にガチャガチャをやってもらうと、ドキンちゃんのぬいぐるみが出た。
姪の表情は……ぼくには読めない。まったくの無表情に見える。
だがおかあさんいわく、ドキンちゃんは好きなキャラらしい。たぶん喜んでいるだろう、とのこと。さすがはおかあさん。微妙な変化を感じとれるらしい。
後から聞いたら、その晩はドキンちゃんのぬいぐるみを抱いて寝たらしい。
大喜びじゃないか! ああよかった。
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