近所にネパール人がやってるカレー屋があって、そこのテイクアウトをよく利用する。
カレーもうまいんだけど、ナンもうまい。800円のカレーセットでライスかナンを選べるんだけど、ご飯が好きなぼくですら毎回ナンを選んでしまう。
A4用紙ぐらいのばかでかいナンが入っていて、それを見るたびに「こんなに食えねえよ」とおもうのだが、結局毎回残さず食っている。それぐらいうまい。
この大きさのパンだったらぜったいに食えないのに、ナンだと食えてしまう。なんなんだ、これは。ナンだけに。
こないだその店に行ったとき、メニューの隅に小さく「+200円でチーズナンにできます」と書いてあるのに気付いた。
ほう。チーズナンか。うまそうだ。
ということでチーズナン+バターチキンカレーのセットを買って帰って食べてみた。
これはうまい。
チーズナンがうまい。ものすごく。もちもちしていて、しっかりとチーズの味がする。それでいて素朴で、飽きのこない味。
ナンというよりピッツァに近い。クアトロ・フォルマッジという四種のチーズを乗せたピッツァがあるけど、それに似ている。でももっとシンプルで、もっとうまい。
うまいうまいとばくばく食っていたのだが、ふと気づいた。
だめだこのナンは。うますぎて、カレーには合わない。
チーズナンだけでも十分にうまい。カレーといっしょに食べると、もちろんそれはそれでうまいのだが、チーズナンの風味や素朴さが損なわれてしまう。
カレーもうまくて、チーズナンもうまいのだが、いっしょに食べるとそれぞれの持ち味を殺してしまう。100のうまさと100のうまさを同時に食うことで150のうまさになっている。
はっきり言って、チーズナンのうまさが邪魔だ。そんなにうまくなくていい。
たとえるならば、好きなミュージシャンのライブを観にいったら、隣の席に座ったのがおしのびで観にきていたプーチン大統領だった、みたいな。
いやこんな間近でプーチン見れたらうれしいけど。でもプーチンが気になってライブに集中できない。プーチンは後日プーチンだけでじっくり拝みたい。
ということで、ナンはそんなにうまくなくていいです。モスクワからは以上でーす。
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