「オヤジの栄光時代はいつだよ…全日本の時か? 俺は……俺は今なんだよ!!」
(『SLAM DUNK』より)
ぼくの栄光時代がいつかと訊かれたら、高校時代と答える。
とにかく毎日が楽しかった。気の合う友人に囲まれ、毎日遅くまで遊び、勉強は学年で一番で、女子ともそれなりに仲良くし、明るい未来が広がっていた。童貞だったけど。
そこからいろいろあって今に至る。
今が不幸だとはおもわないけれど、高校時代以上に楽しい日々はもう来ないだろうなとおもう(高校時代から「きっと今がいちばん楽しいだろう」とおもっていた)。
だがぼく個人の栄光時代は終わったが、それ以上の楽しみがなくなったわけではない。
なぜなら、我が子の栄光時代はまだまだこれからだから。
朝から晩までめいっぱい遊んだり、全エネルギーを使いはたすまで走りまわったり、くだらないことでばかみたいに笑ったり、はじめての場所でテンションが上がったり、おいしいものを食べて驚いたり、寝るのも忘れてひとつのことに打ちこんだり、本気で喧嘩をしたり、仲直りをしたり、そういった「ぼくがこの先ほとんど経験しないこと」を、彼女たちはこれから経験していくだろうから。
ぼくはもう経験できないだろうけど、娘たちが経験するのを近くで見ることはできるだろうし、手助けしてやることもできる。
もう現役選手として第一線で活躍することはないだろうけど、コーチや監督としてはまだまだ戦える。
若いころは己の人生の主役はずっと自分だとおもっていたけど、プレイヤーを降りてからもまだまだ楽しいことはあるんだな。
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