新型コロナウイルスワクチン。
二ヶ月ぐらい前に接種券は届いていたものの「どうせまだ予約できないだろ」と悠長にかまえていたら、気づけば周囲に接種済みの人が増えている。えっ、もうふつうに予約できるんだ。
で、はじめてちゃんとワクチン接種について調べる。
市がやってるやつと府がやってるやつと国がやってるやつがある。で、それぞれ予約サイトが異なる。めんどくせえ。一本化して適当に割り振ってくれ。
何度か予約を試みるも、いつ見ても満席。
こうなるとちょっと不安になってくる。みんなが予約できてるのにぼくだけできていないような気がする。しかも明日にも感染するような気になってくる。一日でも早く接種したい! という気になってくるからふしぎだ。
なんともおもっていなかった女友だちが、彼氏ができたと聞いたとたんになんだか急にいい女に見えてくるような感覚。
そんなこんなで何度も挑戦していたらぽっかり予約が空いている日があった。9月3日。やった、金曜日だ。これなら発熱しても翌日ゆっくり休める。しかも週末は仕事の休みをとりやすい。好都合だ。
よしっ、予約!
はあよかった。
胸をなでおろして予約票を見ていると、「2回目の接種は4週間後の同じ曜日となります」とある。
9月3日のちょうど4週間後というと……げっ、10月1日。月初じゃねえか。業務が多くて月の中でいちばん休みをとりづらい日。
あわてて別の日を探す。空いている日があったので予定変更。そっか、2回目の接種のことも考えてスケジュール組まなきゃならんのか。
ということで市の集団接種会場へ。
会場はインテックス大阪。大阪の咲州ってとこ。
ほとんど行ったことなかったけど、この世の終わりみたいなところだね。
Googleストリートビューより |
真ん中に見えるでかい建物が大阪府咲洲庁舎(旧称大阪ワールドトレードセンタービルディング)。この、なんもない荒地にそびえたつ55階建ての建造物。
「周囲が発展することを想定して建てたのに見事大失敗」だということが素人目にもわかる。
五輪招致失敗だとかバブル崩壊による目論見外れとか運営団体の経営破綻とか、要するに大阪の悪いところの縮図のような建物だ。
ちなみに地盤がやわらかい(海に近い)ところにばか高いビルを建てたせいで地震でめちゃめちゃ揺れるそうだ。
咲洲庁舎だけでなくこのへん一帯がアンバランス。でっかい建物がいっぱいあるのに静まりかえっている。道にぜんぜん人がいない。飲食店もコンビニもまったくない。
市民のニーズを完全に無視してつくられた結果見捨てられた街、という感じだ。
まあ咲州の開発失敗はさておき、インテックス大阪へ。
入口で消毒、検温。受付で問診表などを提出。
予約票はちらっと見られただけ。ちゃんとチェックしていない。ぼくは予約の時間帯より十五分ほど早く会場に着いてしまったのだけど、何も言われなかった。
まあ厳密に入場制限するより、どうせみんないつかは打つんだから時間がずれててもどんどんさばいちゃったほうがいいということなんだろうな。いい判断だ。
これなら予約なしで行っても接種してもらえそうだなーとおもう(実行しても私は責任はとりません)。
受付横にウォーターサーバーがあってご自由にお飲みくださいと書いてあるが、受付はあわただしいので誰も飲んでいない。まあマスク外すのもあれだし。
会場のスタッフは妙に慣れている。
イベント運営会社のスタッフが担当しているとどこかで聞いた。コロナでいろんなイベントがなくなっているからええこっちゃ。
だがウレタンマスクをしているスタッフもいる。ウレタンマスクは効果薄いってあれだけ言われてるのに、ワクチン接種会場のスタッフのウレタンマスクを許しちゃうんだ。
会場内は涼しいんだし、せめてスタッフに対しては不織布マスク義務付けてほしいなあ。
ぼくに接種してくれたのはやたら陽気な歯科医。
「どう? 緊張してる? はっはっはー!」
って感じ。
性分なのかわざと明るくふるまってるのかわからないけど、こういうところで明るくしてくれるのはいいことだ。病院とかだとあんまり朗らかにできないけどね。
無事に接種終了。ぜんぜん痛くない。
経過観察のため15分待てと言われ待機。ウォーターサーバーはない。ここに置いてくれよ!
帰宅してふつうに過ごしているうちにどんどん注射されたほうの腕がしびれてきた。
すぐ反応が出るんじゃなくてじわじわくるのかー。
翌朝になるとさらにしびれている。腕を上げるのがつらい。甲子園で150球投げた次の日みたいだ。投げたことないけど。
だが二歳児は平気で「だっこー」とか「おんぶしてー。そのまま手を洗う―」とか甘えてくる。
いつもはおかあさんに甘えることが多いくせにこんなときにかぎって「おとうさんがいい!」と駄々をこねる。ええい。かわいこまったやつめ。
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