2019年9月2日月曜日
女は騒ぎすぎる、男は隠しすぎる
こないだ、娘の友だち(五歳男子)と遊んでいたら、彼がこけて膝から血を出した。
すると彼は目に涙を浮かべ、無言でぐっと痛みをこらえていた。
その姿にぼくは心を打たれた。
なんでいじらしいんだ!
うちの子は女なので、女の子たちといっしょに遊ぶことが多い。
子どもなのでよくこける。ぶつかる。そしてよく泣く。
その泣き方が、ちょっと大げさすぎる。
たしかにこけたのは痛いだろうけど、ちゃんと手をついたし血も出ていない。そこまで痛いか?
「あいててて……」ぐらいで済むレベルじゃない?
完全に言いがかりとしかおもえないときもある。
「〇〇ちゃんに足ふまれたー! いたいー!」と言って五分以上泣きつづけられたりすると、口にこそ出さないが「嘘つけ」と言いたくなる(自分の娘なら口に出す)。
女子の泣き方って大げさすぎやしません?
ちょっとすりむいただけなのに、どてっぱらに銃弾喰らったぐらいの泣き声出すでしょ。
あれは「みんなあたしを見て!」って言ってるだけなんだよね。
「ほらあたしこんなにかわいそうなのよ! みんなしてあたしのご機嫌をとりなさい!」って言ってるんだよね。
ほんと、女の子とサッカー選手は痛がりすぎだ。勘弁してほしい。
じゃあ男子の反応のほうがいいのかというと、男子は男子で別の問題がある。
女子は被害度合いを過大報告するのに対し、男子は過少申告する。
どう見ても大丈夫じゃないときにも「大丈夫、まだ遊べる」と言いはなつ。ケガを隠す。熱があってもしんどくても無理をする。
ぼくもそうだった。
小学生のとき、よくケガをしたことを隠していた。ろくに洗わずに手当もしないから化膿した。傷口がじゅくじゅくになったところで母親に発見され、怒られた。
「どうしてもっと早く言わないの!」
そして「ケガしたことを報告すると怒られる」と誤った学びを得たぼくは、次もまた隠す。化膿する。怒られる……という傷口じゅくじゅくスパイラルに落ちこむのだ。
自分ではおぼえていないが、ぼくは三歳のときに自転車でこけたそうだ。
ぼくがすぐに泣きやんでまた遊びはじめたために、母は大したことないとおもい、放置した。
その晩、ぼくがまったく寝返りを打たず、腕をかばうような動きをしていたため翌日病院に連れていったところ、肘の骨が折れていたそうだ。
骨折していたにもかかわらず、「今遊びたい」という気持ちのほうが痛みを上回ってしまい痛みを隠そうとするのだ。阿呆である。
あくまでぼくの観測範囲の話だが、女子は痛みを大げさに訴えすぎるし、男子は痛みを訴えなさすぎる。
で、大人になってもその傾向は続いているような気がしてならない。
女はちょっとした不具合でも世界の終わりのように大げさに騒ぐし、男は失敗を隠そうとするので失敗が明るみに出たときにはもう取り返しのつかないことになっている……。
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