2018年5月21日月曜日

クーラー使ったら気温下がるやん

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高校生のとき、現代社会の授業で「地球温暖化を止めるために私たちができることを考えてみましょう」という問いの書かれたプリントが配られた。

ぼくは「なるべく車に乗らずに自転車や徒歩で移動するようにする」と書いて、ふと隣の友人Kの回答をのぞきこんだ。
Kはこう書いていた。
「クーラーを使う回数を増やす」

Kは悪ふざけの好きな男だったのでふざけているのだと思い、ぼくは笑いながら「おまえそれ逆効果やないか」と云った。
するとKはきょとんとした顔で「え? なんで? クーラー使ったら気温下がるやん」と云った。
ボケたのではなく、いたってまじめにクーラーを使うことが地球温暖化防止になると考えていたのだ。

Kは少し抜けたところはあったが、決してバカではない。後に関西では名門とされる大学にも合格した。ただ、クーラーの原理を知らなかっただけ。
ぼくも原理はよく知らないからえらそうなことは言えないけど、エアコンが外に熱を逃がしていることぐらいは知っていた。
「室外機ってあるやん。エアコン使ったらあれめっちゃ熱くなるやろ。だから地球温暖化にとってはむしろ悪影響やで。あと電気作るのに石油燃やしたりしないとあかんやん」というと、
「ん? ああ、そうか。そういやそうやな」とKは納得してくれた。

彼はただ知らなかっただけだった。

最前線で研究をしている賢い人たちには想像もつかないだろうけど、様々な問題解決の糸口は、一般に思われているよりもずっと手前にあるのかもしれない。

クーラーをがんがん使った世界



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