2023年3月16日木曜日

白米食堂

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 ぼくはごはん、つまり白米が大好きだ。ベタなギャグだけど、三度の飯よりごはんが好きだ。

 そんなぼくが、出現を待ち望んでいる店がある。

「白米食堂」だ。


 とにかくごはんにこだわった食堂。おいしいお米を、職人が釜で炊いて出してくれる。なんなら高性能の炊飯器でもいい。最近の炊飯器はすごいから。いろんな品種のお米を選べる店。

 つくるのはごはんだけ。おかずは一切つくらない。

 といってもおかずがないわけではない。おかずはすべて市販の「ごはんのおとも」である。

 海苔、納豆、漬物、ふりかけ、生卵、鮭フレーク、海苔の佃煮、食べるラー油、サバ缶、ちりめんじゃこ、いかなごのくぎ煮、明太子、そぼろ肉、かつおぶし、醤油、味噌……。

 そのへんのスーパーに置いているものばかりだ。とりたててめずらしいものはひとつもない。珍味はあるけど。

 でも、だからこそ、ごはんのおいしさが引き立つ。


 ほら、酒場とかバーであるじゃない。厳選したいろんな種類のお酒を置いてるけど、食べ物は缶詰とかナッツぐらいしか出さない店。

 あれの食堂版。おいしい白飯を食わせることだけに特化した店。


 そういう店がほしい。

 自分ではやりたくない。近所にほしい。誰かがやってほしい。

 誰かやってくんねえかな。わざわざ電車に乗って食べにいくほどではないから、うちの近所で。

 高級食パンブームの後は高級ごはん。どうでしょう。



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