『千原ジュニアの座王』という深夜番組がある。
これがおもしろい。毎週欠かさず観ている。
おおさかチャンネルというのにも入って(無料会員だが)過去の放送分も全部見た。
関西ローカルだとおもうけど、おおさかチャンネルだとどこにいても観られるはずなのでぜひ多くの人に観てほしい。
関西ローカルだとおもうけど、おおさかチャンネルだとどこにいても観られるはずなのでぜひ多くの人に観てほしい。
観たことのない人に説明すると、芸人たちが椅子とりゲームをする。
最初は十人、椅子は九つ。ひとつずつ椅子を減らしていき、最後まで座っていた人が優勝。
もちろんテレビでやるわけだからただの椅子とりゲームではない。
誰かひとりが座れないところまではふつうの椅子とりゲームといっしょだが、座れなかった芸人は座っている芸人の中から誰かひとりを指名して対戦する。
何で対戦するかは、椅子に書かれているお題で決まる。
「大喜利」「写真(写真で一言)」「モノマネ」「モノボケ」「ギャグ」「1分トーク」「歌(メロディにあわせて歌う)」などのお題にくわえ、「寝言」「叫び」「中継」「プロポーズ」「キス」などちょっと変わったお題もある。
椅子に座れなかったほうが先攻、指名されたほうが後攻で対戦。
で、大喜利なら大喜利で対戦し、審査員が勝敗を判定。負ければそこで退場。勝てばそのまま椅子とりゲームを続ける。
最後はふたりが対戦し、勝った方が「座王」となる。
このルール、よくできている。
まず、芸人のいろんな一面を引き出せる。ふだんはギャグをしない人がギャグの椅子に座ってしまったために指名されたり、ものすごく音痴な人が「歌」で対戦するはめになったり。
苦手だからといって弱いとはかぎらないのがまたおもしろい。「モノマネなんかやったことない……」と言いながらめちゃくちゃおもしろいモノマネを披露する人がいたり。
最後はふたりが対戦し、勝った方が「座王」となる。
このルール、よくできている。
まず、芸人のいろんな一面を引き出せる。ふだんはギャグをしない人がギャグの椅子に座ってしまったために指名されたり、ものすごく音痴な人が「歌」で対戦するはめになったり。
苦手だからといって弱いとはかぎらないのがまたおもしろい。「モノマネなんかやったことない……」と言いながらめちゃくちゃおもしろいモノマネを披露する人がいたり。
「モノマネならまず負けない」という人が大喜利であっさり負けたりするのも勝負の妙だ。
また、通常ネタを披露して審査される場合、後からやったほうが有利になりやすい。
直近で観たネタのほうが印象に残りやすいからだ。
だが『座王』においては、先攻の勝率のほうが高い。
なぜなら自分でお題や対戦相手を選べるから。
先攻のほうが有利、だが先攻になるということは椅子に座れず対戦しなくてはだならないということ。対戦数が多いほど決勝戦まで残れる確率は低くなる。
じゃあ座りつづけたほうがいいかというと、不得意なジャンルの椅子に座ってしまった場合、不得意なお題で勝負しなくてはならない。
だから座るほうがいいのか、座らないほうがいいのかというのは一概にはいえない。
これも駆け引きが生まれる要素になる(じっさいあえて座らない人もいる)。
ほんとによくできたルールだ。
(ところで、これ十年ぐらい前の大晦日か正月にテレビ東京でやってたよね? かすかに記憶にあるのだが。
それがなぜ最近関西テレビの番組になったのかの経緯は謎だ。
テレビ東京の番組には千原ジュニアも出演していたのでパクったのではなくフォーマットを持ってきたのだとおもうが)
この番組では笑い飯の西田さんが圧倒的な強さを誇っているが、ロングコートダディ堂前さん、ミサイルマン岩部さん、R藤本さんなど、他の番組ではあまり観ることのない芸人が『座王』では大活躍しているのもおもしろいところだ。
実力があればどんどん起用される。
R藤本さん(常にベジータのモノマネしてる人)なんか、はじめはたぶん「ためしに出してみた」みたいな感じだったとおもうのだが、初登場からいきなり二連覇して意外になんでも器用にこなせるところを見せつけ、今ではほぼレギュラーみたいな扱いになっている。
まさに実力で勝ち取った椅子、という感じだ。
まさに実力で勝ち取った椅子、という感じだ。
ミサイルマン岩部さんは序盤はあまり強くなかったのだが、対戦以外のところでも武将キャラを押しだしているうちにそのキャラが認知され、座王になくてはならない存在になった(そして対戦でも勝つようになった)。
対戦だけでなく、椅子取り部分や敗退後のコメントで活躍する芸人もいて、見どころが多い。
『座王』、六歳の娘も大好きだ。
はじめはぼくに付き合って観ていたのだが、最近は娘のほうから「座王観よう!」と誘ってくる。
以前、『座王』の中で「この番組は意外にも子どもにも人気だ。たぶん子どもは椅子取りゲームパートだけを楽しんでいるんだろう」と語られていたが、そんなことはない。
うちの娘はちゃんと対戦やコメントを楽しんでいる。
(とはいえ大喜利やモノマネなんかは理解していないことのほうが多いが)
何度も観ているうちに各芸人のキャラをおぼえて
「えー、さいしょから西田さんに挑戦するなんて!」
「ベジータは1分トーク嫌いやから座らんかったわ」
「この人はギャガ―やから先攻が勝つんちゃうかな」
などと言いながら観ている。
ちゃんと駆け引きを楽しんでいるのだ。たぶんテラスハウスとかを観るのと同じ楽しみ方をしている。
テラスハウス観たことないから知らんけど。
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