2019年5月13日月曜日

一世代下から見た団塊ジュニア世代

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団塊ジュニア

団塊ジュニア(だんかいジュニア)とは、日本において、1971年から1974年までに生まれた世代。ピーク(1973年)は210万人、団塊ピーク(1949年)の270万人より少し少ない。第二次ベビーブーム(ベビーブーマー)世代とも呼ばれる。
出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』


団塊ジュニア。
いわゆる第二次ベビーブーマーであり、いわゆるロスジェネ世代である。就職氷河期世代とも言われる。
とにかくいろんな名前がついている。

親世代が「団塊の世代」。
人数が多いことで受験や就職の競争率は非常に高かった。
中高生頃にバブルを経験。
しかし大卒者が社会に出る頃にはバブルははじけて就職氷河期まっただなか。
不況の中で二十代を過ごし、今でも非正規雇用労働者も多い。
結婚率・出生率も低かったため、ついに第三次ベビーブームは来なかった。
年金もいつもらえるのかわからない。

……という世代。

つくづく(全体で見ると)不運な世代だと思う。

ちなみにぼくは1980年代中頃の生まれ。団塊ジュニアの一世代下だ。
自分たちが恵まれた時代に生まれたとは思わないが、「団塊ジュニアよりはマシか」と思う。それぐらい団塊ジュニアは不遇な世代だ。



以下、「個人的観測範囲」による「ざっくりした傾向」に基づく話。

団塊ジュニアのなにが気の毒って、いちばん「理想と現実のギャップ」を大きく感じているのがこの世代なんじゃないだろうか。

団塊ジュニアの親世代(団塊の世代)は、高度経済成長期・バブルを生きてきた世代。たくさん働いてたくさん稼ぐ。決して楽な生活ではないけれど、がんばればいい暮らしが手に入る。明日は今日よりいい日に決まっている。若いときに一生懸命働けば老後は明るい。
こういう価値観が、子ども世代に与えた影響は大きいだろう。

ところが団塊ジュニア世代が生きる時代は「がんばればいい暮らしが手に入る」ではなくなった。
がんばっても運が良くないとダメ、がんばらないともっとダメ。がんばろうにも職がない。あっても非正規。自分が食っていくのがせいいっぱいで、家族を食わしていくことなんてもってのほか。結婚も出産も贅沢品。
消費税や社会保険などの負担は増える一方。年金はいつもらえるのかわからない。

「がんばったからといっていい暮らしが手に入らない」のはもっと下の世代も同じだが、下の世代はそもそも期待をしていない。
ものごころついたときから日本は衰退しているので、「こういうもんだ」と半ばあきらめの境地にある。

団塊ジュニア世代は好景気や年金受給などの恩恵にもあずかれず、かといってかつては標準的な暮らしだった"高い理想"は捨てられない。

つくづく気の毒な世代だと思う。



団塊ジュニアはぼくの一世代上なので、接することも多い。

年齢の離れたいとこ、バイトの先輩(のフリーター)、会社の先輩(あるいは年上の後輩)。

見ていて感じるのは、70年代生まれと80年代生まれには「物欲」に大きな差があるなということ。

もちろん個人差はあるが、70年代生まれは物欲が強い人が多い。
「たくさん稼いでたくさん使うのが豊かな生活だ」と信じている、というか。

80年代生まれはお金や物質にそこまで執着しない人が多いんじゃないかな。モノの豊かさ=心の豊かさじゃないよ、と言われて育ったので。


ぼくは、団塊ジュニア世代から何度か「若いうちは遊ばなあかんで」とか「ぱーっと金使っていいもの買うのも大事やで」と言われた。

(なにいってんだこいつ)とおもいながら「はあ」と適当に聞き流していた。これもまた世代格差のひとつの表れかもしれない。

団塊ジュニア世代より上は「たくさん稼いでたくさん使う」、団塊ジュニア世代より下は「少なく稼いで少なく使う」、という価値観が主流だとおもう。

だが団塊ジュニアは、「少なく稼ぐがたくさん使いたい」ではなかろうか。

この価値観と現実のギャップこそが、団塊ジュニア世代を不幸にしている最大の要因じゃないかなあ。

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