子どもが生まれてから、駅のエレベーターに乗るようになりました。
それまでは駅のエレベーターに乗ったことなんて、ほとんどありませんでした。
海外旅行に行くときにスーツケースを持っていたから使ったかな? という程度。つまり人生で数回しか利用したことがない。
ベビーカーを押して出かけるようになってからは、駅のエレベーターをたびたび利用します。
ベビーカーだと階段やエスカレーターで移動できないからね(たまに子ども乗せたままエスカレーターで移動してる人いるけどあぶないからやめたほうがいい)。
そして気づいたことがあります。
大きな荷物もないのに、そして身体が悪いわけでもないのに駅のエレベーターを利用するやつは頭がアレ。
ふつう使わないでしょ。
ベビーカー? 当然エレベーター使うよね。
車椅子? 当然。
でかいスーツケース持ってる? わかる。
コントラバス持ってる? わかる。
松葉杖? わかる。
高齢者? わかる。
でも、健康で、大きな荷物もなく、若い人なら、まず駅のエレベーターを使わない。
だって不便だから。
エレベーターがある駅にはまずまちがいなくエスカレーターがありますし。
駅のエレベーターはあんまり大きくないですし。
だからエスカレーターや階段を使うほうがずっと早い。
百貨店とか高層ビルならまだわかりますけどね。
10階までエスカレーターで移動するのは時間かかるから。
でも、駅なんか1階分じゃないですか。深い地下鉄でも2階分ぐらいじゃないですか。
ぜったいエスカレーターのほうが早い。
それでもエレベーターを使う人がいるんです。
いやいいんですよ。誰が使ったって。
健康で荷物が少なくて若いやつは使うな、なんてどこにも書いてませんからね。
でも「健康で荷物が少なくて若いのに駅のエレベーターを使うやつ」は、ぼくが観測したかぎりではほぼ100%社会性がない。
具体的にいうと、車椅子の人がいようが、ベビーカーを押したおかあさんがいようが、ぜったいに譲らない。
「私が先に並んでたんだからとうぜん私が先よ」という顔でさっさとエレベーターに乗りこむ。
車椅子の人を押しのけるようにしてエレベーターに乗りこんでしまうやつさえいる。
あなたは、エレベーターが到着するのを待っています。荷物は鞄ひとつだけです。
待っているのは、あなた、その後ろに車椅子の人、赤ちゃんをベビーカーに乗せたお母さん。
エレベーターが到着しました。ぎりぎり全員は乗れそうにありません。
十メートル先には階段とエスカレーターがあります。
あなたはどうしますか?
そうですね。
いい大人は、車椅子とベビーカーに譲って、自分は階段かエスカレーターを利用しますよね。
べつに優しいとかじゃなくて、ふつうの感覚ですよね。
だって車椅子やベビーカーでは階段やエスカレーターを上がれないのですから。
でもね。
そういうふつうの感覚を持った人は、はじめから駅のエレベーターを利用しないんです。
いやほんと譲らないんですよ、あいつら。
びっくりするぐらい。
男もいるし女もいる。二十代もいるし五十代もいる。
でもぜったいに車椅子やベビーカーより自分が優先。
こういう人が世の中にいるということをぜんぜん知りませんでした。
ベビーカーを押して出かけるようになって、はじめて知った。
わかりませんけどね。
見た目ではわからないだけで、ペースメーカーつけてるのかもしれませんけどね。難病かかえてるのかもしれませんけどね。
にしたって、エスカレーター使えよとおもっちゃうんですよ、ぼくは。
わかりませんけどね。
難病をかかえていて、かつエスカレーター恐怖症なのかもしれませんけどね。
しかしなあ。
「エレベーターでは車椅子やベビーカーを優先させる」なんてのはモラルの話だから、他人が強制するようなことじゃあないんですが。
だから、車椅子より先にさっさとエレベーターに乗りこむ人を見てもぼくは何も言わないんですが。
心の中で「クズ野郎」と毒づくだけですが。
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