(途中まで実話)
公園で子どもたちとあそんでいると、不意にKちゃん(三歳)が火がついたように泣きだした。
その場にいた大人が目を離したすきに、なにか痛い目に遭ったらしい。
「どうしたの?」と訊いても、泣くばかりで要領を得ない。
Kちゃんの隣にいたMちゃん(やはり三歳)に
「Kちゃんがなんで泣いてるのか知ってる?」
と訊くと、
「Mちゃん、ちゃんとごめんって言ったよ!」
との返事。
どうやらKちゃんとMちゃんがぶつかったかなにかしたらしい。
ぼく「何が起きたのか知りたいから教えてくれるかな?」
M「Mちゃん、ごめんって言ったよ!」
M「Mちゃん、ごめんって言った!」
ぼく「うん、ちゃんとごめんなさい言えてえらかったね。で、Kちゃんはなんで泣いてるのかな?」
M「ごめんって言った!」
ぼく「ほら、おじさんぜんぜん怒ってないでしょ。おじさんは何があったのかを知りたいだけなんだよ。ぶつかったの? どことどこがぶつかったのかな? それによって手当てのしかたも変わってくるから」
M「ごめんって言ったのにー!(泣)」
ぼく「ご、ごめん……」
そこに駆けよってくるMちゃんのおとうさん。
M父「おい、どうしたんだ。なんでうちの子は泣いてるんだ!」
ぼく「私、ごめんって言いましたよ!」
M父「うちの子に何をしたんだよ!」
ぼく「私はきちんとごめんって言いました!」
ぼく「ですからごめんと言ったと言ってるじゃないですか!」
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