ハイド氏は2票方式で落選させる
森下 辰男
Amazon Kindleでのみ販売。たぶん自費出版なんでしょう。
個人が手軽に本を出せるようになったのはいいことだ。
とはいえいろいろ読みにくくて、「編集者の仕事って大事なんだなあ」と痛感する結果に。
中盤までは選挙制度改革の話だけど、ひたすら同じことのくりかえし。
そして後半は政権批判、自民党の改憲草稿批判、原発政策批判と、テーマとほぼ関係のないことを好き勝手書きつらねているだけ。
怒りに任せて書き散らしているので、反政権派のぼくですら読むに耐えない。
「2票方式」自体は悪くない制度なのに、この本では同意を集められないなあ。
このブログでもさんざん書いてるからここでは長々と書かないけど、ぼくは今の選挙制度に不満を持っている。特に小選挙区制には大反対だ(読みたい方は記事下のリンクよりどうぞ)。
国民の一割が支持する政党は、国会でも一割の議席を占めるべきだ。それが民主的な選挙というものだろう。
ところが今の選挙制度はまったくそうなっていない。小選挙区制では、一割に支持される政党は一議席も獲得できない。数百万、数千万もの票が死票になってしまう。
国民の三割にしか支持されていない政党が国会では圧倒的多数派を占め、独断専行ですべてを決めることができる。こんな制度はどう考えたっておかしい。
選挙制度が悪いから民意が政治に反映されないし、民意が政治に反映されないから投票率は下がるし、投票率が下がるからますます民意が政治に反映されなくなる。
……いかん、長々と書かないといいつつ書きだしたら止まらない。
『ハイド氏は2票方式で落選させる』で訴えていることはいたってシンプル。
ほぼこれだけ。これだけの内容を、手を変え品を変えあれこれ語っているだけ。
(本筋とは関係ないが、上にあるようにバツだけ半角で表記しているのがすごく読みにくい。「☓票」と書いてあるのをずっと「エックス票って何のことだ?」と思いながら読んでいた)
ぼくも以前、似たような制度(【思考実験】もしも選挙で1人複数票制度が導入されたら)を考えついたことがあるので、すごく納得できる。
マイナス票を入れられるというのは政治に緊張感があっていいと思う。
現行の選挙制度だと
「7割から嫌われても3割から熱狂的に支持されれば当選する」
ということになり、そんな制度で選ばれた代表が国民の支持を得ているかとはとても言えないだろう。
とはいえ、「2票方式」が民主制を守るためにはいい制度だとしても、実現可能かと考えたらまあ無理だ。
なにしろ「良くも悪くも注目されやすい現職」が今よりずっと不利になる制度だからだ。
与党に不利、現職に不利。
そんな選挙制度改革が国会で通るわけがない。満場一致で否決されるかもしれない。
となれば「2票方式」を公約にする党をつくって支持を集めるしかないわけだが、仮にその党が第一党になったとしても、権力を手にしたとたんに撤回する可能性が高い。自分が不利になる制度なんて誰も導入したくないでしょ。
『ハイド氏は2票方式で落選させる』では「そのためにはSNSでみんなが声を上げればOK!」みたいに書いてるけど、いやいやSNSってそんな万能じゃないよ。ただの情報発信ツールだから。
ということで実際の選挙に導入するのはまず不可能だろうけど、こういう思考実験自体はおもしろい。
会社の役員会議とかで「2票方式」を取り入れてみてもいいかもしれないな。
会社や学校なんかであたりまえのように使われるようになれば「じゃあ国政もこっちのほうがいいよね」ってなるかもしれないね。
その前に「2票方式」のいろんな欠点も見えてくるだろうし。……いかん、長々と書かないといいつつ書きだしたら止まらない。
『ハイド氏は2票方式で落選させる』で訴えていることはいたってシンプル。
(本筋とは関係ないが、上にあるようにバツだけ半角で表記しているのがすごく読みにくい。「☓票」と書いてあるのをずっと「エックス票って何のことだ?」と思いながら読んでいた)
ぼくも以前、似たような制度(【思考実験】もしも選挙で1人複数票制度が導入されたら)を考えついたことがあるので、すごく納得できる。
マイナス票を入れられるというのは政治に緊張感があっていいと思う。
現行の選挙制度だと
「7割から嫌われても3割から熱狂的に支持されれば当選する」
ということになり、そんな制度で選ばれた代表が国民の支持を得ているかとはとても言えないだろう。
とはいえ、「2票方式」が民主制を守るためにはいい制度だとしても、実現可能かと考えたらまあ無理だ。
なにしろ「良くも悪くも注目されやすい現職」が今よりずっと不利になる制度だからだ。
与党に不利、現職に不利。
そんな選挙制度改革が国会で通るわけがない。満場一致で否決されるかもしれない。
となれば「2票方式」を公約にする党をつくって支持を集めるしかないわけだが、仮にその党が第一党になったとしても、権力を手にしたとたんに撤回する可能性が高い。自分が不利になる制度なんて誰も導入したくないでしょ。
『ハイド氏は2票方式で落選させる』では「そのためにはSNSでみんなが声を上げればOK!」みたいに書いてるけど、いやいやSNSってそんな万能じゃないよ。ただの情報発信ツールだから。
ということで実際の選挙に導入するのはまず不可能だろうけど、こういう思考実験自体はおもしろい。
会社の役員会議とかで「2票方式」を取り入れてみてもいいかもしれないな。
会社や学校なんかであたりまえのように使われるようになれば「じゃあ国政もこっちのほうがいいよね」ってなるかもしれないね。
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