痛ましい事件があったときにニュースで流れる「被害者の善良っぷり」がイヤだ。
小学校の同級生とかに「小さい子の面倒をよく見る優しい子だった」とか「美容師になりたいという夢を持っていた」とか語らせるアレ。
それで事件の残酷性や理不尽さを伝えたいんだろうけど、じゃあなにかい夢を持たない優しくない人だったら死んでもいいのかよ、と思ってしまう。
意地悪でその日暮らしの生活を送っている人は殺されても仕方ないのかよ、と。
「優しい少女の命がある日突然奪われるなんて絶対に許せない」というのは裏を返せば「優しくない少女が死ぬのはまあ許せる範囲か」ということだろう。そんなことあるかい。
被害者の人間性にかかわらず犯した罪の重さによって裁かれるのが法治国家というものだ。
気に入らないから石を投げてやれ、という前近代的な姿勢がまかりとおっていることには違和感をおぼえる。
あと「子どもや女性を狙った卑劣な犯行」って表現にも納得できない。
大人の男を狙った犯行は潔いのかよ。おっさんも庇護してくれよ。
善良なおっさんにも、あんまり善良じゃないおっさんにも人権をくれよ。
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