初版は明治三十七年。
天皇、皇太后、皇后、皇太子に献上と書いてある。
明治二十四年の文章だから、皇太子が大正天皇のことか。
序文は漢文。
『ねこ』で調べてみる。
「古くは、ねこま。人の家に飼われる小さき獣、温柔で馴れやすく、よく鼠を捕るので飼われるが、盗み食いの性質があり、形は虎に似て、大きさは二尺足らずで、眠るのを好み、寒いのが嫌いで、毛色は白や黒や黄色やぶちなど様々で、その眼は朝は丸く、次第に縮んで、正午には針のようになり、午後はまた次第に広がって、晩には再び玉のようになる。暗いところでは常に丸い」
と書いてある(たぶん)。
眼の説明に力を入れすぎだろ。
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