2022年2月28日月曜日

1~3歳が好きな絵本

 次女(現・3歳)が1~3歳のときに好きだった絵本。


もいもい

 幼児教育の研究者が実験をおこなった結果、もっとも多くの赤ちゃんを引き付けたという触れ込みの絵本。長女のために買ったのだが長女はあまり食いつかなかった。が、次女が1歳ぐらいのときは大好きだった。誰にでもウケるわけではないようだ。そりゃそうか。

「もーい、もい」「もももい、もい」「もいもい まいまい むいむい」といった意味のない音が並んでいるだけだが、読むたびに次女はにこにこ笑っていた。よく長女が次女のために読んであげていた。


ノンタンシリーズ

 1976年に第1作が発表されてから、今なお日本中の子どもたちに愛される大人気シリーズ。正直、後半の話は微妙なものが多いが(→ 【読書感想文】ノンタンシリーズ最大の異色作 / キヨノサチコ『ノンタン テッテケむしむし』)、初期の作品は子ども受けがいい。

 次女が特に好きだったのは『ノンタンおやすみなさい』。はじめて何度も読んでくれとせがんできたのはこの絵本だった。はじめは図書館で借りたのだが、あまりに気に入ったので購入。毎日毎日くりかえし読まされ、次女は文章をおぼえてまだろくにしゃべれないのに「やーめたやめた、かくれんぼやーめた」といっしょに言っていた。

 さすがロングセラー絵本。何十年たっても子どもを引きつける。ちなみにぼくも子どもの頃この絵本を好きだったらしい。


わにわにシリーズ

 これは大人が読んでもおもしろい。
 何作かあるが、基本的に登場人物はわにわにただひとり(『わにわにとあかわに』だけはもうひとり出てくるが)。わにわにが風呂に入ったり、けがをしたり、お祭りに行ったりするだけである。当然ながら会話もない。ひとりで風呂で歌うぐらいだ。

 しゃれたセリフもなければ、奇をてらった行動もない。なのに妙にユーモラス。ふしぎな味わいだ。わにわにがひとりでの生活を満喫するだけなのだが。『孤独のグルメ』にもちょっと似ている。


たいこ

 きもかわいいキャラクターが次々に出てきて、ただたいこを叩くだけ。説明もなければ、台詞もほぼない。擬音語と叫び声しか出てこない。なのにちゃんと起承転結がある。

 これはたぶんほとんどの子どもがおもしろがるんじゃないかな。大人でも楽しい。


あきらがあけてあげるから

 21世紀の大人気絵本作家・ヨシタケシンスケさんの作品。この人の絵本は抽象的な概念を扱ったりするのでちょっと大きい子向けのものが多いが、次女は妙にこの絵本が大好き。

 三歳児が読むにはちょっと内容がむずかしいとおもうのだが、毎晩「『あきらがあけてあげるから』よんでー」と持ってくる。
 毎回あきらが包み紙を開けられなくて暴れるところで笑い、家を開けるところで「ねてたのにー。トイレ行ってたのにー」と喜び、地球を開けるところで「うちゅう!」と叫ぶ。

 ヨシタケシンスケさんの絵本は何冊か持っているが、この人はお話を広げるのがほんとにうまい。些細なこと(この本だと「チョコの包み紙を開けられない」)からだんだん発想を飛躍していって、最終的には家を開けたり地球を開けたりする。だがエスカレートさせるだけでは終わらず、いったんクールダウンしてから最後にほのぼのするオチを持ってくる。話の運びがうまい。上質な落語を聴いているよう。

『なつみはなんにでもなれる』もおもしろい。次女はどちらも大好きだ。

 大人が読んでもおもしろいんだけど、『あきらがあけてあげるから』に出てくる「ぜんぶひとりであけられるようになったら、もうおとうさんはいらなくなっちゃうかもしれないだろ?」は読むたびに切なくなってしまう。



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2022年2月25日金曜日

いちぶんがく その11

ルール


■ 本の中から一文だけを抜き出す

■ 一文だけでも味わい深い文を選出。




女は、その暗がりのなかで、暗がりよりももっと暗かった。

(安部 公房『砂の女』より)





テレビという生き物が、死ぬ音が聞こえた。

(朝井 リョウ『世にも奇妙な君物語』より)





彼女の横に並んだとたん、私もあの中学男達と同様に、腐ったジャガイモになるのだ。

(さくらももこ『たいのおかしら』より)





「俺はおまえら日本人のことを、時々どいつもこいつもぶっ殺してやりたくなるよ」

(金城 一紀『GO』より)





噴火のごとく怒り、噴石のごとく吼えている。

(横山 秀夫『ノースライト』より)





「恥の出所まで答えなきゃならないんですか?」

(湊 かなえ『花の鎖』より)





姉は鼻が大きいせいか、生乾きや嫌な匂いにとても敏感です。

 (阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』より)





絶滅の危機に瀕している本が私に集められるのを待っているのだ。

(鹿島 茂『子供より古書が大事と思いたい』より)





「俺は、殺人そのものにしか興味はない」

(今野 敏『ST 警視庁科学特捜班』より)





『現実世界なんかバカだ』とディジエントは宣言した。

(テッド チャン『息吹』より)




 その他のいちぶんがく


2022年2月24日木曜日

【ボードゲームレビュー】海底探検

海底探検

【かんたんなルール】

  • プレイヤーは潜水艦の乗組員。サイコロ(1~3の目しかない)を2個振って深海に潜り、財宝を持ち帰るのが目的。
  • 酸素があるうちに戻ってくれば財宝を獲得。戻ってくる前に酸素が尽きれば財宝を失う。
  • 酸素は有限、さらに全プレイヤーで酸素を共有しているので、酸素がなくなれば潜水艦に戻っていないプレイヤーは全員オダブツ。
  • 失った財宝は再び深海に沈む
  • 深く潜るほど財宝に書かれた得点が大きくなる。
  • 財宝を手にするごとに酸素の減りが早くなる。
  • 3ゲームおこない、合計得点が多いプレイヤーが勝利。


 さほどむずかしくないので、8歳の娘でも一度やってみるだけでルールを理解できた。ただしルールは理解できても、「どこで引き返すか」という判断ができるようになるには何度かプレイしてみないとむずかしい(これは大人でも同じ)。


 このゲームの醍醐味は、なんといっても「限られた酸素を全プレイヤーで共有している」ところだろう。
 財宝を手に入れなければ酸素は減らないので、かなり深いところまで潜っていける。だが誰かひとりが欲張って財宝を手にすると、どんどん酸素が減っていく。
 だから誰かひとりが欲張って財宝を手にすると、他のプレイヤーも「だったら私もとろう」「おれも」となる。そして酸素の減りが加速する。

 ゲーム理論の「しっぺ返し戦略」のようなものだ。「やられたらやりかえす」が最適解となるので、「誰が最初に仕掛けるか」の駆け引きがおもしろい。


 また、海底探検がゲームとしてうまくできているのが、逆転のチャンスが大きいこと。

 3ゲームプレイするのだが、回を重ねるごとにマス(=財宝)が減っていくので、1回目より2回目、2回目よりも3回目のほうが早く深海に潜れるようになる。また財宝を手にしながら戻ってこれなかったプレイヤーがいた場合、その財宝はまとめて沈んでいるのでそれを手にすれば一挙に高得点を稼げる。

 1ゲーム目はせいぜい20点ぐらいしかとれないが、3ゲーム目では40点ぐらい稼げることもある。序盤で大勢が決してしまうとつまらないが、後になるほど高得点を稼げるので最後まで盛り上がりを失わなくていい。


 箱には、プレイ人数は2~6人とあったが、3人ぐらいでやるのがよさそう。5人でやったところ、酸素がものすごいスピードで減っていってほとんどのプレイヤーが財宝を手にできなかった(引き返すタイミングが悪かったのもあるけど)。6人でやったら深いところの財宝なんてぜんぜん手にできないんじゃないだろうか。

  何人でプレイしても「酸素の総量が25」なのが良くないんだよな。そのへんは自分で勝手に調整して、「6人のときは酸素の総量を50にする」とかにしたほうがおもしろくなりそう。


【関連記事】

【ボードゲームレビュー】街コロ通

【ボードゲームレビュー】ラビリンス


2022年2月22日火曜日

【読書感想文】奥山 真司『地政学 サクッとわかるビジネス教養』

地政学

サクッとわかるビジネス教養

奥山 真司

内容(e-honより)
新型コロナウイルス後、中国がより台頭する!?イギリスにとってEU離脱がチャンスな理由。アメリカにとって超重要な沖縄基地。本当の世界情勢がわかる!防衛のプロへも指南、地政学の第一人者が伝授!


 これまでに何冊か地政学の本を読んだことがあったので、この本に書いてあることはほとんど過去に読んだことのあるものだった。

 図解多めで、文章少なくて、入門の入門といったところ。一冊でも地政学の本を読んだことのある人には読むところが少ないだろう。

 しかも中盤以降は地政学あんまり関係なく、現在の世界情勢を浅ーく説明しただけ。

「サクッとわかる」というより「ザックリとしかわからない」のほうが近い。


 地政学ってすごくおもしろい学問だとはおもうけど、なーんか後付け感が拭えないんだよね。
 何冊か本を読んだけど「〇〇も〇〇も〇〇も地理的要因によるものです。地政学で全部説明できるんです」と解説されると「なるほど」とおもうのだが、同時に「後からなんとでも言えるよな」ともおもう。「リーマンショックも東日本大震災も私には前々からわかっていました」って言う教祖様とおんなじでさ。

 全部説明できるんなら、これから起こることを全部説明してくれよ。

 ジョージ・フリードマン『100年予測』は、地政学を使って果敢にも未来予測に挑戦していた。全部説明できるというのであれば、そんな勇気を見せてほしい(フリードマンの予測は今のとこあたってないけど)。




 新たになるほど、とおもったのは、

「新型コロナウイルスの流行により、グローバリズムの流れにストップがかかるので、すると、シーパワー(海洋の力が強い)国家は大きなダメージを受け、ランドパワーの国であり国内経済規模も大きい中国が有利になる」

「日本と韓国がそこそこ良好な関係を築いている現在は例外的な時代」

といったことぐらい。

「地政学って何? ぼ、ぼ、ぼくにはよくわからないんだなあ」という人以外にはあんまりおすすめしない本でした。


【関連記事】

【読書感想文】茂木 誠 『世界史で学べ! 地政学』

【読書感想文】 ジョージ・フリードマン『続・100年予測』



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2022年2月21日月曜日

【読書感想文】橘 玲『不愉快なことには理由がある』

不愉快なことには理由がある

橘 玲

内容(e-honより)
科学が急速に発展した今、残っているのは問題解決が新たな問題を生む、やっかいなことばかり。民主主義、愛国心、お金、家族や恋愛…。これらの“不愉快な出来事”を、「現代の進化論」をもとに読み解こうと思い立った著者。AKB48で政治を考え、『ONE PIECE』でフランス革命を論じる―意外な物事と結びつけ世の中を斬る。「週刊プレイボーイ」の好評連載をまとめたスリリングな社会批評集。


 某レビューサイトでこの本のレビューを見たところ、
「すごい! 目からウロコだ! マスコミが伝えない『不都合な真実』を教えてくれる!」的なレビューを書いている人がいた。心配だ。

 いやいや、この本に書かれてることは与太話ですよ。たぶん著者ですら本気で信じてるわけじゃないですよ。

 もちろんパーツパーツで見れば書いてあることほとんど正しいんだけど(というかいろんな本からのつまみ食い)、論理的にはずいぶん飛躍がある。

「行動生物学で見ると人間には〇〇のときには××をしがちな習性がある」が正しくても、「××が起こったのは〇〇によるものだ」が真実とは限りませんよ。

 著者はすごく賢い人だから、その論旨が乱暴なことは百も承知だろう。でも、言い切った方がおもしろいから言い切っている。この事象の原因は〇〇だ、と。
 そこをわかった上で「はっはっは。おもろい意見ですなあ」と話半分に受け取るのが、この本の正しい読み方だ。落語家の過激な意見と同じ。

 与太話なんだから、「目からウロコだ!」的な読み方をしちゃだめだよ。




 論旨は乱暴だけど、いや乱暴だから、話はおもしろい。おもしろすぎる話には要注意だ。すっと腑に落ちる話はたいていうそだ。

 いろんな本のおいしいところどりをしてくれているので、てっとりばやくいろんな研究や学説を知れて楽しい。

 私たちの抱える生きづらさを、進化心理学は、石器時代の脳が現代文明に適応できないからだと説明します。
 石器時代のひとびとが幸福だったかどうかはわかりませんが、アフリカのマサイ族の人生の満足度を調べると、城のような豪邸やプライベートジェットなど、望むものすべてを手に入れたアメリカの大富豪とほとんど変わらないことがわかっています。
 石器時代人は狩猟と採集で食料を得ながら、家族(血族)を中心とする数十人のグループ(共同体)で暮らしていました。彼らにとっては共同体に帰属していることが生き術で、仲間から排除されれば死が待っているだけです。このような環境が400万年もつづけば、利己的な遺伝子のプログラムは、家族や仲間と共にいることで幸福を感じ、共同体から排除されることを恐れるように進化していくはずです。
 それに対して、古代エジプトやメソポタミアに文明が発祥して貨幣が使われるようになってから、まだわずか5000年しか経っていません。私たちはもともと、貨幣の多寡と幸福感が直結するようにはできていないのです。

 金持ちになっても人間はあまり幸福にはなれない。これはほんとそうだとおもう。

 ただ、それが〝遺伝子のプログラム〟によるものかというと眉唾だ。だって「貨幣を使うようになってからの歴史が浅いから」と言いだすのなら、じゃあなんで人は必死に金儲けをするのか、ときには他人をだましたり殺したりしてでも貨幣を求めるのか、とか説明できなくない? 都合のいいところだけ〝遺伝子のプログラム〟のせいにしちゃうのはずるいなあ。

「貨幣を使うようになってからの歴史が浅いことが、貨幣を貯めても幸福になれない原因だ」がほんとうなら、「穀物や肉をたっぷり蓄えたら幸福になれる」ってことになるよね? 人類は誕生してからずっと食物を求めてきたんだから。
 でもたぶん、食物を蓄えるだけでも幸福にはなれない。

 つまり著者のこの説明はたぶんウソだ。

「金持ちになったからといって必ずしも幸福にはなれない(A)」は真実だし「人類が貨幣を使うようになってからの歴史はまだ浅い(B)」も真実だが、「(A)の理由は(B)だ」はウソだ。




 多数決の話。 

 ここで、典型的な農耕社会を考えてみましょう。私の土地の隣にはあなたの土地があり、この物理的な位置関係は(戦争や内乱がないかぎり)未来永劫変わりません。あなたは生まれたときから私の隣人で、二人が死んだ後も、私の子孫とあなたの子孫は隣人同士です。
 農村では、灌漑や稲刈り、祭りなど、村人が共同で行なうことがたくさんあります。そんなとき、一部のひとだけが損失を被るような「決断」をすると、それ以降、彼らはいっさいの協力を拒むでしょう。これでは、村が壊れてしまいます。
 このことから、土地にしばりつけられた社会では、「全員一致」以外の意思決定は不可能だということがわかります。もちろんときには、誰かに泣いてもらわなければならないこともあるでしょうが、そんなときは、村長(長老)が、この借りは必ず返すと約束することで納得させたのです。

(中略)

 それでは、多数決による決断はどのようなときに可能になるのでしょうか。
 もっとも重要なのは、意に沿わない決定を下された少数派が自由に退出できることです。農耕(ムラ)社会では土地を失えば死ぬしかありませんから、そもそもこの選択肢が存在しません。
 古代ギリシアは、地中海沿岸の地形が複雑で、共同体(ポリス)は山や海で分断され、ひとびとは交易で暮らしを立てていました。ポリスを移動することも比較的自由で、文化や習慣、言語が異なるひとたちとの交流も当たり前でした。弁論によって相手を説得し、最後は多数決で決断するきわめて特殊な文化は、このような環境から生まれたので す。

 そうだよなあ。多数決って、少数派を多数派が数の力でねじふせるってことだから根本的に「恨みを残す」制度だ。おまけに決断者がいないので無責任な制度でもある。

 だから重要なことを決めるのに多数決はなじまない。「今日の昼めしどうする?」レベルの話なら遺恨は残さないだろうが、「新居をどこに建てる?」「甲子園予選の先発投手誰にする?」みたいな重要なことを多数決で決める家族やチームはないだろう。あれば、きっとすぐに離脱者が出て組織は崩壊する。

 もう一度書くが、多数決は重要なことを決めるのに適当な手段ではない。

 じゃあなぜ国政選挙や生徒会選挙で多数決が使われるかというと「てっとりばやい手段」だからだ。
 多数決はぜんぜん公平でもないし民主主義的でもないし遺恨は残すし責任の所在があいまいになるし悪いことだらけだけど、「有限の時間でてっとりばやく決められる」という理由があるから便宜的に採用されているだけだ。じゃんけんやあみだくじで決めるのと大差はない。
 満場一致になるまで全国民が話し合ってたら寿命が何年あっても足りないから多数決をとっているにすぎない。

 それはそれでしかたないんだけど、問題は、多数決はとりあえず採用している欠陥だらけの方法だということを忘れて「多数決で決めたんだから文句言うな」なんてことを言いだす輩が現れることだ。

 そんなに多数決がいいとおもうのなら、「自分が誤認逮捕されたとして、裁判員の多数決だけで有罪になったら納得いくか」を想像してみたらいい。わかったか、二度と「選挙の結果に文句言うな」なんて口にするんじゃねえぞ。「選挙をやりなおせ」は乱暴だが「選挙結果は民意の反映ではない」はれっきとした事実だ。




 アメリカの企業経営者(CEO)の大多数が白人男性であることはよく知られていますが、じつは彼らの多くは長身でもあります。アメリカ人男性の平均身長は175センチですが、大手企業の男性CEOの平均身長を調べると182センチでした。さらに、188センチ以上の男性はアメリカ全体で3.9%しかいないのに、CEOでは3分の1近かったのです。
 直感力はとても役に立ちますが、有効な領域は限られています。だからこそ私たちは、しばしば見栄えのいい愚か者をリーダーに選んでヒドい目にあっているのです。

 日本でも見た目がいいだけの政治家がたくさん票を集めて当選したりしているので、この傾向は万国共通だろう。

 人間のこういう性向は知っておいた方がいいね。自分たちがいかに見る目がないかを。面接や投票のときに、自分では理性的に判断を下しているようで、実は直感的な好悪で判断しているだけだということを。

 

「見栄えのいい愚か者」を信じちゃだめですよ。あと「わかりやすくておもしろすぎる話」もね。特に行動生物学を引き合いに出して社会現象を読み解くような。

 残念ながら世の中はそんなにシンプルにできてないんで。


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