取引先の人がうちの会社の名前をまちがえているんだけど、こういうときどう訂正すればよいの?
おしえて おじいさん
はじめはこっちの聞きまちがいかなって思って聞き流したんだけど、あ、これ完全にまちがえてるわ。
だってものすごく流暢にまちがえてるもん。
ジュニアハイスクールの弁論大会かってぐらいハキハキとまちがえてるもん。
あーこれ訂正しづらいな。
だって2回もまちがえたもんな。
いま訂正したら、
「だったら1回目のとき訂正しろよなー。
こいつマジだりーわ」
って思われること必至だわ。
あ。またまちがえた。
なんでこの人うろ覚えなのにこんなに会社名連呼するんだろ。
あれかな。
力強く主張しつづけたら現実のほうが曲がってくれると思ってんのかな。
実際の社名のほうが変わるじゃねえかなって。
夢は何度も口に出して公言することで必ず実現する、みたいなうすっぺらい自己啓発書を読みすぎたのかな。
でもずっとまちがわれてたら、なんかいい感じに聞こえてきた。
印刷のずれた切手にかえって高値がついちゃうみたいな感じで。
こうやって取引先の社名をまちがいつづけることがこの人の魅力なんじゃないかって。
逆に。
てなことを考えてたんだけど。
でも次の日電話でしゃべったら正確な社名を云ってた。
どっかで気づいちゃったみたい。
あの失礼極まりないまちがいが愛おしく感じられるようになっていたのに。
ちょっと寂しい。
ああ。
子どもの成長を見守る親も、きっとこんな感覚なんだろうな。
ちがうか。
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