2015年8月11日火曜日
結婚のノルマ
結婚3周年を迎えた友人に「3周年おめでとう!」と言ったら
「ありがとう!結婚生活3年経過、みごとノルマ達成です!」と返ってきた。
「ノルマ……?」
「そうそう。3年以内に離婚したときは、結婚式に呼んだ人から請求されたらご祝儀を返却せなあかんやん。その期間クリアしたからもう大丈夫」
「へー。ああ、そういう裁判例があったの?」
「知らない」
「知らない?」
「判例があるかどうかは知らん。おれが作ったルールやから」
「へー……。じゃあ……たぶん……ないね……」
ご祝儀が返ってくるかどうかはさておき、なるほど3年というのはひとつの目安ではある。
3年連れあった夫婦が離婚したと聞いたら
「どっちに問題があったのかはわかんないけど、まあ人間同士だからね。いろいろあるだろうね」
と思う。
だが芸能人なんかが結婚2ヶ月スピード離婚!なんてのを聞くと、
「だったら結婚しなきゃいいのに。両方ともばかなんだなあ」
と思う。
新卒採用だって3年以内離職率を算出するし、石の上にも三年なんてことわざもあるから、3年続ければ一人前という考えが日本にはあるようだ。
結婚生活も3年続ければ、とりあえずノルマ達成。今度は心機一転、リクナビNEXTで新しいステージに挑戦、てなことも許されるのかもしれない。
「とにかくノルマ達成おめでとう。達成したことで特別報奨金みたいなのはもらえた?」
「いや、逆に3年記念のプレゼントを買わされた。
どっちかっていったら、おれが労働者で嫁さんが雇用主なのにさ……」
そう言って友人は寂しげにため息をついた。
社長が社員からボーナスせびるなんて、なんというブラック企業だろう。
安倍政権が推し進めている雇用政策の弊害が、こんなところにまであらわれているのである。
これでは若年者の早期離職率が高くなるのもむべなるかな。
一刻も早い労働環境の改善を求む。ついでに我が社(我が家)も。
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