2015年4月16日木曜日

たいやきの発祥

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 たいやきを最初につくった人、すげえな。

 ふざけた形の食べ物はたくさんある。
 タコさんウインナーとか、メロンパンとか、金太郎飴とか、遊び心が入った食べ物。
「こんな形にしたらおもしろいんじゃね?」と誰かが思いついて、実際に作ってみて、好評を博したので定着しました、というパターン。

 でもたいやきの場合は「思いついた」から「ちょっと作ってみました」までの敷居が圧倒的に高い。

 だって鋳型を作らなくちゃいけないんだから。


 はじめて作った人、行動力がありすぎる。
「今川焼を魚の形にしたらウケるんじゃないか?」と思いついて(この時点でけっこう頭いかれてる)、
まずは砂かなんかを固めて「型の型」を作って、
そこに溶かした鉄を流し込んでから冷やして固めて「型」を作って、
そこに小麦粉を水で溶いたものを流し込んで焼いてみたわけでしょ?

 かんっっっぜんに「ちょっと作ってみました」のレベルを超えている。

 ふつうは、もし思いついたとしても「鉄溶かさなきゃいけないんだったらやめとこう」ってなる。
 こういうことを実際にやろうとするのは、面倒なことは誰かに押しつけるつもりの人だけだ。

 だってそうでしょう。
 東京オリンピック開催決定!つって鼻水たらして喜んでた招致委員会のメンバーも、各方面の顔を立てなきゃいけないスケジューリングとか、くそ暑いさなかに強硬日程でおこなわれるスタジアムの建設とか、トラブル処理やらゴミ拾いやら、そういった億千万のしちめんどくさいことは全部自分の仕事じゃないと思っていたから、無邪気に喜べたわけでしょう。
  じゃなかったら「オリンピックやりましょう! ただし100年後に!」ってなるに決まってる。

 だいたい、たいやきを焼くために鉄を溶かそうったって、そうかんたんにできやしない。
 お金もかかるし、鉄を溶かすためにはたいへんな火力がいる。

 いっちょ魚の形の今川焼作ってみるか、なんて思いつきを行動にうつせるのは、お金を持っていて、火力を維持するための十分な燃料があって、人を好きなだけ使える人だけだ。

 ということは。
 論理的に考えて、たいやきを最初に作ったのはアラブの石油王だということになるな……。
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