『デモは非効率』説
少し前に『WEBマーケターが考える、効率よく「印象操作」する方法』 という記事を書いた。
要約すると、
- デモとか非効率すぎない?
- デモに参加する労力を使ってメディアを作って記事を書いたら、ずっと多くの人に情報発信できるよ。
- デモとかビラとかって、仲間を増やすどころか敵を増やしてるだけじゃないの?
って内容。
だって自宅や会社の近くでデモを見かけても「うっせーな」と反感を持つことはあっても、「こんなに多くの人が声を上げてるんだからおれも応援しなきゃ!」って考えに至ったことないでしょ?
自腹を切って検証してみたよ
どれだけデモが非効率か証明するために、WEB広告を配信してみたよ。
自腹を切ってね。
といっても、使った金額は2,197円。
「個人でもできる」
「少額でもできる」
ってのがWEB広告のいいところ。
宣伝対象はこないだ書いた記事。
『WEBマーケターが考える、効率よく「印象操作」する方法』
1.Twitter広告
まずはTwitter広告。クレジットカードがあれば、数分で設定できる(※1)。
広告の見え方。 左下に「プロモーション」という文字がある以外は、ふつうのつぶやきと一緒。 |
半日ほど配信した結果がこちら。
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広告業界以外の人には耳慣れないであろう言葉があるので、かんたんに説明しとくと……。
インプレッション=広告を見た人の数
エンゲージメント=その広告に反応した人の数
と思っておけばだいたい間違いないです。
2.GDN(Googleディスプレイネットワーク)
Google Adwordsという、Googleが提供する広告配信サービス。その中の、ディスプレイ広告を配信してみた。
こんな感じの広告。よく見るよね? 慣れたら数分で作って配信できるよ。 |
で、結果がこちら。
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費用対効果は?
ざっくり言うと、以下のような配信結果。
どう? びっくりするぐらい安いでしょ?
しかもTwitter広告は、配信された広告に関しては広告費がかかるけど、
リツイートされたものはどれだけ読まれてもクリックされても広告費がかからない。
ぼくのつぶやきは7リツイートされたけど、もしリツイートがリツイートを呼んでいれば1,200円の広告費で数万人に見てもらえることもありえた。
記事を書くのに約30分。広告配信設定をするのにTwitterとGoogleあわせて15分。
45分の手間と2,200円で、
数万人に自分の主張を伝えることができ、数百人に関心を持ってもらえた。
デモよりもっといい方法があると思わない?
2015年8月30日に国会前でおこなわれた安保法案反対デモは、主催者発表で参加者12万人だったそうだ。
デモに参加したことないからわかんないけど、半日ぐらいはつぶれるのかな?
交通費、プラカード、拡声器の費用を考えたら、1人あたり1,000円は使ってるだろうね。
数万人の労働力と数千万円を使って、どれだけ主張を届けられたの?
デモをしたことで、もともと同じ立場だった人の結束は高まったかもしれない。
だけど、いちばん声を届けたいのは、それ以外の人に対してじゃないの?
今のところ政治に無関心な人。
安保法案のことがよくわからない人。
そのデモは、彼らに届いたの?
「なんだかわからないけどうるせえなあ。他人の迷惑考えろよ」って敵に回しただけじゃないの?
「結局何も変えられなかったけどデモに参加してよかった!」という思い出作りをしただけじゃないの?
結論:ちょっとでもマーケティングをわかっている人ならぜったいもっとうまくやる
デモがまったく無意味とは思わない。
WEB広告が常に最適な方法だとも思わない。
だけど重要なのは、目的のために手段を選ぶこと。手段のために目的を犠牲にしないこと。
「世論を動かす」「国会を動かす」ことが目的であって、「デモをする」「署名を集める」「ビラを配る」はそのための手段のひとつでしかない。
もう織田信長が鉄砲隊を組織して戦っている時代に、刀をふりまわして戦ってていいの?
銃を使ったほうが有利な戦局もあると思わない? |
デモやるんだったら、同じ予算でプロモーションの運用をぼくにやらせてくれよ。
「1000万円の予算と、10万人日の労働を計上しますから、私たちの主張をできるだけ多く
の人に届けてください」
っていう要望もらったら、ぜったいにもっと高い成果上げる運用してみせるから!
※1
インプレッション課金で配信。
ターゲティングは指定せず。
※2
ターゲティングは、アフィニティカテゴリで[政治ニュース通]と[読書好き]。
今回は配信数を増やすことが目的なので[ターゲティングの慎重な拡張]を設定。
ディスプレイ広告は作らずレスポンシブ広告のみ作成。
記事を読んでもらいたかったので入札戦略はvCPMではなくCPC。
アプリとYoutubeは配信面として質が悪いので除外。
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手段のためなら目的を選ばない
WEBマーケターが考える、効率よく「印象操作」する方法
【後日記事】
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