2015年12月3日木曜日

【エッセイ】おしりやぶれかぶれ

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ひさしぶりの再会というのはたいてい心おどるものなんだけど、でも中にはもうこいつとは一生かかわりたくない! ってやつもいるわけ。
でもそういうやつにかぎって再会しちゃうんだよね。

なんでこんなことを言いだしたのかというと、またしても破れちゃったわけ。
スーツのズボンのおしりのとこが。
びりっと。

テレビから地震速報の音が聞こえてきたら一瞬でそっちに意識もっていかれるけど、その音よりも鮮明に「びりっ」て聞こえたからね。

いやー。まさかまたズボンのおしり破れに遭遇するとは。
4年ぶり2回目。
甲子園でいったら、地方の商業高校ぐらいのそこそこの強豪校だよね。

4年前に破れたときは、会社早退したからね。
いや、冗談じゃなくほんとに。
そりゃあ12時におしり破れたら、午後から仕事にならないでしょ。立ち仕事だったし。
ワタミの社長ですら「大丈夫か。今日ははやく帰れ」って云うでしょ。

二親等が死ぬぐらいの出来事だからね、おしり破れるってのは。
余裕で忌引き休暇使いましたよ。嘘だけど。
で、半べそで帰宅しましたよ。ええ。

前回はしゃがんだときに破けたんだけど、今回は椅子に座ろうとしたとき。
 
どっこいビリッしょー!!
ってな感じで豪快にいっちゃいましたわ。
 
まさかこんな大災害が待ち受けているなんて。
今朝のニュースでは、波浪注意報と強風警報だけしか出てなかったから、おしり破れについてはなんの対策も講じてきていない。
事前に言ってくれたらアップリケぐらいは用意してきたのに。
お天気お姉さんの役立たず!

けれども不幸中の幸いで今回は破けたのが夕方だったから、武田信玄の教えを守って終業時間までじっとやり過ごすことができた。

立ち上がってからコートを着るまでのはやきこと風の如し。
人目につかぬようそっと動くこと林の如し。
恥ずかしくて赤面すること火の如し。
傷口が広がらぬよう動かざること山の如し。


ということで、コートでおしりを隠しながら、なんとか無事に帰宅することができたわけです。
コートの季節でよかった。

「今日は冷えこみがきつくなるので長めのコートを着てお出かけください」
といってくれたお天気お姉さん、さっきはごめんなさい本当にありがとう!

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