新潮45編集部『悪魔が殺せとささやいた』
猟奇的な殺人事件レポート。
一応ノンフィクションということになっているが、関係者各方面に取材をしているわけではなく、一方の主張をそのまま事実かのように記事にしているので、ノンフィクションとしての正確性は乏しい。あくまで週刊誌的な読み物だ。
しかし半分作り話と思って読めばそれなりにおもしろい。
ぼくは今まで殺されたことはないのだが(みなさんもないはずだ)、殺人事件に巻きこまれるかどうかというのは単に運の問題でしかないのだと思い知らされる。
隣人がどんな思いを持って暮らしているかなんて誰にもわからない。どんなことで恨まれているかわからないし。
恨みを買っていないと思っていても安心はできない。この本には「殺人者の家族として生きるのはかわいそう」という理由で親から殺されてしまったケースも載っている。もうどうしようもない。
危険な場所には近寄らない、危ない人とは関わらない、まさか殺したりはしまいと思わずに早めに逃げる。
殺人事件の被害者にならないためにできることといえば、こういったことぐらい。
それでもわずかにリスクを抑えるだけなんだろうけど。
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