だいぶ前に語学書系出版社の営業から聞いた話。
英語以外の外国語を学習するのは大半が大学生なのだが、タガログ語(フィリピンの言語)の学習者だけはほとんどが中年男性らしいのだ。
というのは、フィリピンでは英語も公用語になっているから、旅行者にとっては英語さえ知っていればタガログ語はほとんど必要ないらしいのだ。
じゃあどういう人がタガログ語を学ぶのかというと、
「そりゃあフィリピンパブの女の子を口説きたいおじさんが、女の子を喜ばせようと一生懸命おぼえるんですよ」
と出版社の営業は云っていた。
「だからふつう語学書は大学の近くの書店でよく売れますけど、タガログ語のテキストだけはフィリピンパブの近くで売れます」
と。
ほんまかいなと思ってタガログ語のテキストをぱらぱらとめくってみると、
「これはあなたへのプレゼントです」
「この後ヒマですか」
「あなたのお休みはいつですか」
こんな例文ばっかり。
ううむ。エロの力はすごい……。
2015年7月25日土曜日
2015年7月24日金曜日
2015年7月23日木曜日
電力会社からのチェーンメール
東北の大地震の後に、旧友から
「関西電力に勤めてる人から聞いたんだけど、電力があと少し! みんな電力の消費を抑えて! あとこのメールを拡散して関西電力を助けよう!」
というメールが来た。
ほんまかいなと思って関西電力の公式ホームページを見に行ったら
「関西電力がパンクしかけなので電力の消費を抑えるようにとの情報が飛び交っていますが、そんな事実はありません」
みたいなことが書いてあった。
旧友に連絡して
「それたぶんデマだから広めないほうがいいよ」
って言ったら
「そうなのか! 反省して、嘘の情報を広めないように今後は気をつけるわ」
と返ってきたので、
ああこいつまったくわかってないからまたやらかすだろうなって思った。
だってデマを広めてる人たちは
『嘘の情報を広めてる』と思ってなくて
『おれが真実だと思う情報』を広めてるわけだから。
嘘だから広めるなって言ってるんじゃなくて信頼できない筋からの情報をたしかめもせずに広めるなって言ってんの。
って思ったけど、そもそも電力会社がチェーンメールで重要なお知らせを流布させるってことに疑いを持たない人に何を言っても無駄だろうなって思って、何も言わなかった。
「関西電力に勤めてる人から聞いたんだけど、電力があと少し! みんな電力の消費を抑えて! あとこのメールを拡散して関西電力を助けよう!」
というメールが来た。
ほんまかいなと思って関西電力の公式ホームページを見に行ったら
「関西電力がパンクしかけなので電力の消費を抑えるようにとの情報が飛び交っていますが、そんな事実はありません」
みたいなことが書いてあった。
旧友に連絡して
「それたぶんデマだから広めないほうがいいよ」
って言ったら
「そうなのか! 反省して、嘘の情報を広めないように今後は気をつけるわ」
と返ってきたので、
ああこいつまったくわかってないからまたやらかすだろうなって思った。
だってデマを広めてる人たちは
『嘘の情報を広めてる』と思ってなくて
『おれが真実だと思う情報』を広めてるわけだから。
嘘だから広めるなって言ってるんじゃなくて信頼できない筋からの情報をたしかめもせずに広めるなって言ってんの。
って思ったけど、そもそも電力会社がチェーンメールで重要なお知らせを流布させるってことに疑いを持たない人に何を言っても無駄だろうなって思って、何も言わなかった。
2015年7月22日水曜日
血ヘドの数だけ強くなれるよ♪
あたしのおばあちゃんは認知症なので、つい5分前のことも覚えていない。
去年から介護施設に入っているんだけど、そこでおばあちゃんは毎日、出会いと別れをくりかえしている。
今日ほかの入居者と出会って、今日その人のことを忘れて、明日また新たに出会うのだ。
そんなんだけど、おばあちゃんはそこでけっこう楽しくやっているらしい。
知らない人と話すのが好きな人なので、日々出会いが生まれる環境は刺激的でいいみたい。
一方、あたしは人見知りなので知らない人と話すのはヘドが出るほど嫌いだ(さっきも知らない人に声をかけられてヘドを献上した)。
あたしがいつか認知症になったら、それからの日々は地獄だ。
知らない人しかいない世界。
ストレスで血ヘドを吐きつづける世界。
だからあたしは願う。
あたしが老いる前に科学が進歩して、画期的な認知症の治療薬が発明されることを。
もしくは、吐いた血ヘドを有効活用する夢のリサイクル技術が開発されることを。
去年から介護施設に入っているんだけど、そこでおばあちゃんは毎日、出会いと別れをくりかえしている。
今日ほかの入居者と出会って、今日その人のことを忘れて、明日また新たに出会うのだ。
そんなんだけど、おばあちゃんはそこでけっこう楽しくやっているらしい。
知らない人と話すのが好きな人なので、日々出会いが生まれる環境は刺激的でいいみたい。
一方、あたしは人見知りなので知らない人と話すのはヘドが出るほど嫌いだ(さっきも知らない人に声をかけられてヘドを献上した)。
あたしがいつか認知症になったら、それからの日々は地獄だ。
知らない人しかいない世界。
ストレスで血ヘドを吐きつづける世界。
だからあたしは願う。
あたしが老いる前に科学が進歩して、画期的な認知症の治療薬が発明されることを。
もしくは、吐いた血ヘドを有効活用する夢のリサイクル技術が開発されることを。
2015年7月21日火曜日
仙人の年賀状
橋本が仙人になった。
橋本は大学時代の友人だが、卒業以来だからもう十年は会ってない。
でもお互い筆まめなので、今でも年賀状のやりとりだけは続いている。
1年に1回だけの交流。
今年の正月、おれは「転職しました。今年こそ時間をつくって飲みにいけるといいですね」と年賀はがきの隅に書いて送った。
橋本からの年賀状もやはり近況報告だった。
「仙人になりました」と。
それだけ。
何もわからない。
携帯電話を壊したときにデータも消えてしまったから、橋本に電話して聞くこともできない。
聞きたいことはたくさんあるのに。
・仙人になるのに資格とかライセンスとかいるのか。
・個人事業主という扱いになるのか。
・だとしたら確定申告するのか。
・仙人でも銀行のローンの審査は通るのか。
聞きたいことは山ほどある。でもそれを質問するのは来年の年賀状。
そして筆まめな橋本は早めに年賀状を投函しちゃうだろうから、おれからの質問が届くときにはもう橋本は年賀状を送った後なんだろな。
すなわち、質問の返事が届くのは再来年。
喪中とかあったらもっと先になるんだな……。
橋本は大学時代の友人だが、卒業以来だからもう十年は会ってない。
でもお互い筆まめなので、今でも年賀状のやりとりだけは続いている。
1年に1回だけの交流。
今年の正月、おれは「転職しました。今年こそ時間をつくって飲みにいけるといいですね」と年賀はがきの隅に書いて送った。
橋本からの年賀状もやはり近況報告だった。
「仙人になりました」と。
それだけ。
何もわからない。
携帯電話を壊したときにデータも消えてしまったから、橋本に電話して聞くこともできない。
聞きたいことはたくさんあるのに。
・仙人になるのに資格とかライセンスとかいるのか。
・個人事業主という扱いになるのか。
・だとしたら確定申告するのか。
・仙人でも銀行のローンの審査は通るのか。
聞きたいことは山ほどある。でもそれを質問するのは来年の年賀状。
そして筆まめな橋本は早めに年賀状を投函しちゃうだろうから、おれからの質問が届くときにはもう橋本は年賀状を送った後なんだろな。
すなわち、質問の返事が届くのは再来年。
喪中とかあったらもっと先になるんだな……。
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