2015年8月6日木曜日

イナゴ湧き肉踊る

ロシアで、猛暑のせいでイナゴが大量発生しているというニュース。
トウモロコシ畑があっという間にイナゴに食べつくされてしまうと伝えていた。
映像の中で、数百万匹のイナゴが空を覆いつくし、畑の持ち主であろうおやじがイナゴに向かって酒瓶を振りまわしていた。

冷静に考えれば、数百万匹いるうちの何十匹かを酒瓶で殴ったところで焼け石に水だ。
だがそれでもやらずにいられないのは、畑を愛する気持ちのためか、それとも暑さでやけくそになったからなのか、はたまた酒瓶に入っていたウオッカのせいなのか。

 イナゴ湧き
 ロシアおやじも
 ゆるむ夏

2015年8月5日水曜日

しれっとした嘘

書店で働いていたときのこと。

なにかと因縁をつけてくる常連客のおっさんがいた。
店員が勤務中におしゃべりをするなとか、この店は品ぞろえが悪いとか、だったら来るなと言いたくなるようないいがかりばかりつけてくる困ったおっさんだった。

あるとき。
大学生のバイトの子が、おっさんに因縁をつけられた。
「なんだその接客態度は!」だの
「お客様は神様だろうが!」だの怒鳴りちらし、
「店長を呼べ!」となった。
店長が出ていって、すみません注意しときますんでと言って客をなだめ、その場は収まった。



それから1ヶ月ほどたったときのこと。
おっさんが店に来て、店長に話しかけた。

「こないだおれが怒鳴りつけたバイトの子、最近見いひんな。どないしたんや」

そのバイトは大学4年生だった。
春になってめでたく大学を卒業し、地元に戻って就職したのだった。
就職したからバイトを辞めただけだったのだが、店長はしれっと嘘をついた。

 「ああ、あいつですか。クビにしましたよ」

「えっ!? なんでや!?」
と、おっさん。

 「こないだお客様に不愉快な思いをさせたでしょ。だから辞めさせたんですよ」

「いやいや、そこまでせんでもええやろ。まだ若い子やったんやし……」

 「いえ、給料もらって働いている以上、年齢は関係ないです。接客態度がなってないやつを働かせるわけにはいきません」

「だからって辞めさせんでもよかったのに……」

 「彼にも辞めたくないですって泣きつかれましたけどね。でもここはびしっとしないと他のアルバイトにもしめしがつきませんから」

「……」

罪の意識を感じたのであろう、それ以来、おっさんはすっかりおとなしくなり、理不尽なクレームをつけることはほとんどなくなった。

いやあ、あれは素晴らしいクレーム処理術だった。

2015年8月4日火曜日

大枚をはたいてタクシーを拾う

「土地をころがす」
っていうけど、「土地」には「ころがす」という表現は似合わない。
「めくる」のほうがしっくりくる。


「タクシーを拾う」
は、タクシーに「拾われる」のほうがふさわしい表現だ。


「大枚をはたく」
 せいぜい五十枚くらいまでならはたけるけど、一千万円とかになると「はたく」より「ぶちのめす」って感じかな。

2015年8月3日月曜日

重荷だと感じてる

自転車に二人乗りしているカップル。
後ろの女が彼氏に
「幸せだと感じてる?」
と訊いていた。

わー。
物理的にも精神的にも重荷!

2015年8月2日日曜日

お酒のCM

食べ物のCMよりも、お酒のCMに出てくる食べ物のほうが美味しそうに見える。

自分が思う自分の魅力と、他人から見た美点はちがうよね。