2016年6月13日月曜日

【おもいつき】余儀なくされているわたし


「強制連行されてきた女性が従軍慰安婦として働かされて~」

という話をする前に、いま現在、不当に安い賃金で働かされている外国人研修生のための議論をしましょうよ。




あと、ほんとは週休4日ぐらいほしいのに、それよりはるかに過酷な環境で働くことを余儀なくされているぼくのための議論も。


2016年6月12日日曜日

【エッセイ】腹まわり状態方程式

健康診断に行った。
体重は去年といっしょだった。
なのに、腹まわりだけが4.5センチも増えている。

4.5センチ。
ということは一寸五分。うん、ぴんとこない。

どうしたことか。
じつに気味が悪い。
芥川が言うところの「唯ぼんやりした不安」だ。ちがうな。

体重も増えているのならまだ納得できる。
単に太っただけなのだろう。
しかし体重は増えていない。それなのに腹まわりだけが膨らむなんてことがあるだろうか。
しかも一寸五分も。


待てよ。
この状況、どこかで習ったぞ。
本棚から『高校化学便覧』を引っ張り出してみる。
あった。気体状態方程式。

 P×V=n×R×T

Pは圧力、Vが体積、n が物質量、Rは定数、t が絶対温度。

ふむふむ。
ええっと。Vが体積だから、腹まわりが増えたということはVが増加したということになるな。
体重が変わっていないわけだから n は変わってない。
Rも定数だから変わらない。
つまり、P(圧力)が減ったか、T(温度)が増えたということだね。
おっ、だいぶ原因が絞れてきたぞ。

温度は変わってなさそうだな……。
健康診断は病院の中でやってるから室温はほぼ一定に保たれているし、熱があったわけでもない。
ってことは圧力が減ったということになるけど……。

あっ!
おもいだした!

たしか去年は、少しでも腹まわりを減らそうと、巻き尺を腹にあてられてる間、腹筋に力を入れていたんだった。
ぐっと腹に圧力をかけて、おなかをへこませていたんだった。
そして今年は見栄をはるのを忘れていたんだった!

ああ原因がわかってよかった!

やっててよかった気体状態方程式!

2016年6月10日金曜日

【読書感想文】奥田 英朗『家日和』

内容(「BOOK」データベースより)
会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは…。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。

家族をテーマにした短篇集。

うまいなあ。
お手本のような、軽い短篇小説。
ほどほどにユーモアや皮肉も込められ、ほどほどに現実感があり、でも最後は誰も不幸にならない。
新聞の4コマ漫画のような軽さで、何も考えずに別の世界の物語にひたりたいときにはちょうどいい。


会社の倒産により専業主夫になった男を主人公にした『ここが青山』という短篇。
とりあえず次の仕事が見つかるまで、というつもりで家事や育児をやっていたら意外と自分に向いていることがわかった。妻も外に出て仕事をするのが好きなので、誰も何の不満もない。
なのに周囲の人からは「仕事が見つからなくてかわいそう」という目で見られ、頼んでもいないのに次の仕事を紹介されて……というストーリー。

ああ、いるよなー。こういう「本人は幸せなのに、傍から余計な同情をする人」。


ぼくが娘と公園で遊んでいたとき、見知らぬおばちゃんからいきなり、
「お父さん、お休みの日なのに子どもの相手しないといけないなんてかわいそうねー」
と声をかけられたことがあった。

あのー、ぼくは子どもと遊ぶのが好きなんで、すごく楽しんでたんですけど……。

そのおばちゃんが子ども嫌いなのか、それとも彼女の夫が子どもと遊びたがらない人だったのか。
「幼い娘と遊ぶ幸せなひととき」も、人によっては「いやいや子どもに付き合わされるかわいそうな父親」に見えてしまうのか、とびっくりしたことを思い出した。


「○○の楽しさを知らないなんて人生半分損してる」
という発言もそうだよね。

学生時代、友人がバイクを買い、すっかりバイクの魅力にとりつかれた。
それだけならどうということもないのですが、 ことあるごとにぼくにたいして
「おまえもバイク乗れって。世界が広がるぞ!」
と勧めてきて、うんざりした。

 ぼくはバイクに乗って出かけるより本を読んでいたかっただけなのに、友人から見たら「バイクの楽しさを知らないかわいそうなやつ」に見えたんだろうね。
勧めるほうとしては純粋に善意だけで言ってたんだろうけど、だからこそ余計に迷惑。

とはいえぼくも、その友人のことを「読書の楽しさを知らないかわいそうなやつ」と思っていたのでお互い様だけどね。


いちばん印象に残った短篇は、妻との別居生活が思いのほか楽しくなってしまう『家においでよ』

妻との別居を機に、しばらく遠ざかっていた趣味を再開する男の悦びを丁寧に書いているのですが、「あー……、いいなぁ……」という感想しか出てこない。

ぼくは結婚5年目。
今のところ結婚生活にこれといった不満はない。
……のつもりなんですが、やっぱりどこかで我慢している部分があるんだろう。
たまに妻が子どもを連れて実家に帰ったりしてひとりになると、おもいっきりエンジョイしたくなる。

上等な肉を買ってきて、焼き肉をする。
野菜なんかぜんぜん焼かない。肉と飯ばっかり食う。
風呂から出たあと、パンツも履かずに裸でリビングをうろうろする。
リビングでテレビを観ながらオリジナルのダンスをする。
わざと布団からはみだして寝る。

ひとりのときはだいたいいつもこんなかんじ。

でも、ふだん我慢しているわけじゃないんだよ。
そこがほんとにふしぎ。

いつも「肉をたっぷり食べたい!」と思っているわけじゃない。
いつも「裸でリビングをうろうろしたくてたまらない!」と思っているわけじゃない。
いつも「リビングでオリジナルのダンスをしたい! でも今は妻がいるから......。しかたない、ここは我慢だ!」と思っているわけじゃない。

なのに、ひとりになると奇行をとりはじめてしまう。
抑圧されたリビドーが解放されるんだろうか。
「おれ、思うんだけど、男が自分の部屋を持てる時期って、金のない独身生活時代までじゃないか。でもな、本当に欲しいのは三十を過ぎてからなんだよな。CDやDVDならいくらでも買える。オーディオセットも高いけどなんとかなる。けれどそのときは自分の部屋がない……」
「まったくだ。おれなんかCDを買っても聴けるのは車の中だけだぜ」
「まだまし。おれなんか通勤中のiPodだけ。車の中でロックをかけると子供たちがうるさがる」
周囲の既婚男性に訊いてみると、多かれ少なかれ、みんなそんなもんらしい。
三十代になって金銭的な収入は増えたのに、若い頃よりも好きなことにお金を使えなくなっている。
既婚男性はみんな、我慢してるもんなんだろうねえ(たぶん既婚女性のほうはもっと我慢してるんだろうけど......)。


 その他の読書感想文はこちら


2016年6月7日火曜日

【考察】国内残留組

「失業率を低下させたい」

「女性の社会進出を支えたい」

「消費を増やして景気を良くしたい」


これら全部をいっぺんに解決する方法があります。


残業代を払わない企業、有給休暇をとらせない企業は法律違反なので厳しい罰則を与える。それだけ。

雇用は増え、女性は働きやすくなり、余暇が増えて消費も増えます。



いやほんとに、いいことづくめだと思うやり方だと思うんですが。
自殺も減るし。

ってなことをいうと「そんなことしたら国際競争力が~」って言い出すやつがいるんですが。

国際競争力が欲しいやつはとっとと海外に出ていって国際的に勝負してこいよって話ですよ。
残ったぼくらは国内だけで幸せにやっていくからさ。

2016年6月6日月曜日

【ふまじめな考察】まさかの200kgいけました


スポーツの最大の魅力は、何が起きるかわからないという緊張感だ。

誰も予想していなかったようなことがここしかないという場面で起こってしまう。
それがスポーツの怖さであり、おもしろさでもある。

最近ではプレミアリーグで優勝候補からほど遠いレスターが快進撃を続け、ついに優勝してしまった。
ブックメーカーのオッズは5001倍だったというから、ほんとに誰も優勝を予想していなかった奇跡だったのだろう。

高校野球を観ていると、練習試合でも1本もホームランを打ったことのない選手が甲子園でサヨナラホームランを放ったりすることがある。
たまたまいいところにボールがきて、たまたますばらしいスイングをして、たまたまバットの真芯に当たって、たまたま風に乗ってスタンドまで入ってしまったようなホームランだ。
こういうことがあるから、スポーツはおもしろい。


野球やゴルフなどのスポーツは風や気候の影響を受けやすいから特に奇跡的なプレーが生まれやすい。
ラグビーは球技の中では極端に番狂わせが起こりにくいとされている。実力差がそのまま結果につながるのだとか(あんなどっちに転がるかわからないボールを使っているのに、ふしぎなものだ)。
それでも2015年のワールドカップでは、日本代表が強豪・南アフリカに勝利した。奇跡の起こりにくいスポーツだからこそ、これはほんとにとんでもない大番狂わせだった。

ボールのバウンドや風などの影響を受けやすい球技に比べて、格闘技や陸上競技は運の入り込む要素が少ない分、順当な結果が出やすい。
そうはいっても人間のコンディションは一定ではないから、そのときの精神状態などによって思わぬ失敗が起こったりする。



で、重量挙げについて考えてみる。

はじめにことわっておくけど、ぼくは重量挙げのことをまるで知りませんからね。
テレビで観戦したことすらありませんからね
あの重い車輪型のやつ(バーベル?)を持ち上げて、その重さを競うんでしょ? ってぐらいの認識しかないことをことわっておきます。

ぼくの疑問は、重量挙げに番狂わせなんかあるの? ってこと。

実力がそのまんま反映されちゃうんじゃないの?

そりゃあね。
200kgを持てる実力の選手が、190kgを持つのに失敗したってことはあるでしょう。
腰を痛めてたとか手がすべったとかで。

でも、練習では190kgも持てたことのない選手がオリンピックではまさかの200kgいけました! なんてことはありえないでしょ。

世界ランキング10位の選手がどれだけ調子良くたって、オリンピックで優勝しちゃうことは起こりえないでしょう。
(勝手な推測ですよ)


だからね。
オリンピックみたいな大会を開く必要ないんじゃないかと思うんです。
大会ってのは一発勝負の場ですからね。
実力がそのままものをいう重量挙げにはふさわしくないんじゃないかと。

重量挙げについては、もうギネスブックの1部門でいいんじゃないかと思います。
世界一の記録を上回れる自信がある選手がギネスの判定員を呼んで、判定員の前でバーベルを持ち上げる、と。

それでいいんじゃないか、と。

そんで見事世界記録を出したあかつきには、ギネスブックに「1分間でもっとも多くの洗濯ばさみを顔につけた男」と「世界一巨大なお好み焼きを作った人たち」と並んで掲載してもらう、と。