3歳の娘を連れて近所のおばあさんの家に行ったら、積み木やぬいぐるみをいっぱいくれた。
その家には娘がふたりいる。ふたりとも40歳を過ぎている。
長女は結婚して家を出ている。12歳と9歳の子どもがいる。
次女のほうは独身だ。まだ実家にいる。
さて。
それをふまえて、ぼくの娘がもらった積み木とぬいぐるみについて考えてみた。
けっこう年季の入ったおもちゃだ。
今では40歳を過ぎた娘たちが、幼い頃に遊んでいたものだろう。
やがて彼女らは成長し、おもちゃで遊ばなくなる。
でも、数々の想い出が詰まったものだから捨てられない。
「いつか孫ができたときのためにとっておこう」
そう考えて物置にしまう。
やがて長女は結婚し、孫ができる。
孫たちが遊びに来たので、物置から積み木とぬいぐるみをひっぱりだしてくる。
かつて娘が遊んでいたおもちゃで、孫たちは喜んで遊ぶ。こんなにうれしいことはない。
しかし孫の成長はあっという間。
彼らもやがてぬいぐるみでは遊ばなくなる。
でもやっぱり処分はできない。
いつか次女に子どもができたときのために……。
そう思ってふたたび物置にしまいこむ。
ぼくの娘がもらいうけたのは、その積み木とぬいぐるみなんだと思う。
ということは、つい最近、「次女が結婚して子どもを産む」ことをあきらめたのではなかろうか。
だから、他人であるうちの娘にぬいぐるみをくれたのではないだろうか。
ううむ。
そう考えると切ないものがある。
ぜんぶ勝手な想像だけど。
とりあえずぼくは、同じ思いをしないよう、ひな人形を早めに片づけようと思う。
3月3日の午前中のうちには片付けようと思う。
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