2015年12月11日金曜日

【考察】最近のリセット事情

「最近の子はゲームのやりすぎで、現実もリセットできると思っている」
という言説があるけど、

本だって途中で放り出した後にまた最初から読みはじめられるし、

サッカーでボロ負けしても次の試合は0ー0からはじまるし、

将棋や囲碁だってかんたんにリセットできるし、

絵を描き損じたら新しい画用紙にいちから描けばいいし、

ゲームにかぎらずたいていの趣味はリセット可能なんだけどな。


最近の老人はリセットするという発想ができないから、「気をとりなおす」ことができなくて、気に食わないことがあるとすぐ暴力に走っちゃうのかな?

2015年12月10日木曜日

【エッセイ】せめて順番を

妻が「そういうことは、未亡人になって、定年退職して、たっぷり時間ができてからやるわ」
と言ってたけど、
ぼくが先に死ぬのは確定かよ。

せめて未亡人になるのと定年退職の順番を逆にしてくれよ。

2015年12月8日火曜日

【読書感想文】新潮45編集部『悪魔が殺せとささやいた』

新潮45編集部『悪魔が殺せとささやいた』

 内容(Amazonより)
澱のように沈殿する憎悪、嫉妬、そして虚無感―。誰にも覚えのある感情が、なぜ黒い殺意に変わるのか。日常のなかで突然襲い来るその瞬間、血のつながった家族、愛した人、通りすがりの名も知らぬ者を殺めるまでに、人を駆り立てるものは何か。虚飾、自己愛、そして妄想…いびつで残酷な人間の本性に迫り、殺人事件の真相を暴く、ノンフィクション集。好評シリーズ第五弾。

猟奇的な殺人事件レポート。
一応ノンフィクションということになっているが、関係者各方面に取材をしているわけではなく、一方の主張をそのまま事実かのように記事にしているので、ノンフィクションとしての正確性は乏しい。あくまで週刊誌的な読み物だ。

しかし半分作り話と思って読めばそれなりにおもしろい。
ぼくは今まで殺されたことはないのだが(みなさんもないはずだ)、殺人事件に巻きこまれるかどうかというのは単に運の問題でしかないのだと思い知らされる。
隣人がどんな思いを持って暮らしているかなんて誰にもわからない。どんなことで恨まれているかわからないし。
恨みを買っていないと思っていても安心はできない。この本には「殺人者の家族として生きるのはかわいそう」という理由で親から殺されてしまったケースも載っている。もうどうしようもない。

危険な場所には近寄らない、危ない人とは関わらない、まさか殺したりはしまいと思わずに早めに逃げる。
殺人事件の被害者にならないためにできることといえば、こういったことぐらい。
それでもわずかにリスクを抑えるだけなんだろうけど。


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【エッセイ】書店員にこばかにされる方法

本好きかどうかは、本の読み方ではなく、本の選び方で決まる。

ほんとの本好きは、本を選ぶのが好きだ。
読むより選ぶほうが好きだという人もめずらしくない。
書店やAmazonに行くとついつい長居してしまう。

ひとに「なんかおすすめの本ない?」と訊くやつは、ひとりの例外もなく偽者だ。


だから、元書店員として断言する。
本の帯に「本屋さんが選んだ泣ける本」「書店員が選んだベストミステリ!」みたいなことが書いてあるが、あれを書いている書店員の心は欺瞞に満ちている。
「こんなポップを見て買うやつなんて、ふだんよっぽど本を読まないおばかさんなんだな」
と思いながら書いている。
「ほんとの本好きはおれのポップなんか見向きもしないで、自分の嗅覚を頼りに本を選んでくれるはず!」
と思っている。
ぼく自身がばかに向けてポップを書いていたから、まちがいない。

だってそうでしょうよ。

服屋のマネキンのコーディネートを上から下までそのまんま買って、「おれおしゃれにはうるさいんだよね」と言ってる人を、おしゃれ店員がこばかにしないと思いますか?

2015年12月7日月曜日

【思いつき】困りたい

あー。

困りたいなー。

困ってみたいなー。


目のやり場に。