2月の寒空の下、中華料理屋の前で店員がビラを配っていた。
ティッシュとか有用性のあるものじゃなくてただのビラだから、歩を緩めて受け取る人も少ない。
都会の人はせちがらいね。
かといって田舎で夜にビラ配りしたって、下手したら1時間やっても誰も通りかからないわけだけど。
ぼくもビラ配りを無視して通りすぎようと思ったんだけど、ふとビラ配りをしているかっぽう着姿の店員の顔を見て目を見張った。
美人。
モデルみたいなギラギラした感じの美人じゃなくて、高校の吹奏楽部一の美人みたいな感じ。
大砲みたいにばかでかい金管楽器持ってたくましいのに漂う素朴な美しさと知性、みたいな感じ。
電車の中で凛として文庫本を読んでいるのが似合うような美人。
おおっ、と思って思わずビラを受け取ってしまいましたよ。
さっき飯食ったばかりだけど。
美人に弱いからね。
それも「働き者の美人」にはとびきり弱いからね。
美人はそこそこいるけど、「働き者の美人」ってすごいよね。
だって中華料理屋の彼女は、目を見張るぐらいの美人なんだよ。
もっと楽にお金を稼ぐ方法はいくらでもあるはず。
大学生かな?
同級生はキャバクラとかでバイトしてるんじゃないの?
なのに時給数百円の中華料理屋でバイト。しかも、冬の戸外でビラまき。
けなげ。
やっぱりあれね。美人とそうでない人の差って、つらい境遇におかれたときに出るね。
結婚式とかで着飾ってたら、だれだってそこそこきれいだもんね。
幸せに満ちて笑っているときは誰だって素敵に見える。
でも逆境でこそ美人は輝く。
シンデレラもマッチ売りの少女も人魚姫もきっと美人でしょう。
不幸なブスは見てられないもの。
中華料理屋の美人は、ばんそうこうが似合う。
冬の皿洗いでひび割れた指に貼ったばんそうこう。本人は恥ずかしいから隠そうとするんだけど、そのばんそうこうはどんな指輪やネイルよりも美しいよ!なんて気持ち悪い言葉をかけたくなるね。
しかしさあ、2月の夜ですよ。おまけに寒波ですよ。
こんなときに美人に外でビラ配りさせる店主ってすごくない?
ぼくが店主だったらぜったいに言えないわ。
他にバイトがいなかったとしても「いい、いい。おれが行ってくるから。カナコちゃん(仮名)はここでテレビ観といて。お客さん来たら呼んでね」って言って外に行っちゃう。
お父さんが店主で、お父さんの店でバイトってパターンかな。
それもいいね。
家の仕事を手伝ってる子って「けなげさポイント」が上がるよね。
娘が美人で良からぬ男が寄ってこないか心配だから、店の手伝いをさせている。
だけど甘やかしたらいかんと思うから、つらいビラ配りの仕事を命じる。
娘を送りだした後、ぐっとこぶしを握る親父。すまんカナコ(仮名)、おれだってつらいんだ。
こういうシチュエーションもいいね。
やっぱり美人はすべてが絵になるね。
2017年2月15日水曜日
2017年2月10日金曜日
【読書感想文】 山田 真哉『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』
山田 真哉『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』
10年以上前のベストセラーを今さら読んでみました。
サブタイトルに『身近な疑問からはじめる会計学』とありますが、これはウソ。この本を読んでも会計学は身につかないでしょうね。
スタートラインに立つ前の本、「会計学っておもしろいかもしれないな」と思うための本ですね。
新書ですが、内容は会計士のエッセイといった感じです。
エッセイとして読めば、なるほどこういう考え方をする人もいるのか、という発見があっておもしろいです。
この本の感想のつづきはこちら
2017年2月5日日曜日
2017年2月2日木曜日
脱肛コーデ
転職して初出社の日だってのにケツが痛い。
この痛みは知っている。
脱肛だ。
肛門が脱げると書いて脱肛。
なったことない人は知らないだろうけど、肛門ってのは着脱可能なのである。
ウェアラブル肛門。
軽やかに肛門を脱いだ装いが今の流行り!
脱肛コーデで春を先取りしちゃお☆
そんなファッショナブルな感じで脱げるんならいいんだけど、じっさいはもっと陰鬱なものだ。
なんせ、痛い。
座っても痛いし、歩いても振動で痛いし、力んでも痛いし、ケツにタイキックを食らっても痛い(あたりまえだ)。
さらにぼくは今、病み上がりで咳喘息というやつになっており、おまけに花粉症だ。
つまり、咳とくしゃみがひっきりなしに襲ってきて、そのたびにケツに力が入って悶絶する。
数年前にも脱肛になったが(そのときのいきさつはこちら)、何度目だろうと耐えられるようなもんじゃない。
そういや前に脱肛したときも、転職してすぐだった。
関係あるんだろうか。
新天地でがんばろうと意気ごんだら、肛門も新しい世界に飛び出したくなるんだろうか。
肛門だけはチャレンジ精神を持たず、体内に定年まで勤めあげてもらいたいものだ。
この痛みは知っている。
脱肛だ。
肛門が脱げると書いて脱肛。
なったことない人は知らないだろうけど、肛門ってのは着脱可能なのである。
ウェアラブル肛門。
軽やかに肛門を脱いだ装いが今の流行り!
脱肛コーデで春を先取りしちゃお☆
そんなファッショナブルな感じで脱げるんならいいんだけど、じっさいはもっと陰鬱なものだ。
なんせ、痛い。
座っても痛いし、歩いても振動で痛いし、力んでも痛いし、ケツにタイキックを食らっても痛い(あたりまえだ)。
さらにぼくは今、病み上がりで咳喘息というやつになっており、おまけに花粉症だ。
つまり、咳とくしゃみがひっきりなしに襲ってきて、そのたびにケツに力が入って悶絶する。
数年前にも脱肛になったが(そのときのいきさつはこちら)、何度目だろうと耐えられるようなもんじゃない。
そういや前に脱肛したときも、転職してすぐだった。
関係あるんだろうか。
新天地でがんばろうと意気ごんだら、肛門も新しい世界に飛び出したくなるんだろうか。
肛門だけはチャレンジ精神を持たず、体内に定年まで勤めあげてもらいたいものだ。
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