2016年10月17日月曜日

【エッセイ】どっちもがんばれ大統領候補

アメリカ大統領選をめぐり、どちらを支持するか。
アメリカ国民に問うた、とあるアンケートの結果。

クリントン氏支持が48%

トランプ氏支持が41%


おお、すごい。
なんと、89%の人が、明確にどちらを支持するかを明確にしているとは。

日本だったら、「わからない」「どちらともいえない」などの回答がずっと多くなるにちがいない。



自分の気持ちを白黒はっきりうちだすアメリカと、あいまいにぼやかす日本。


どっちがいいかは……。

「どちらともいえない」よね。
日本人だもの。


2016年10月16日日曜日

【読書感想文】 中山 七里『贖罪の奏鳴曲』

中山 七里『贖罪の奏鳴曲』

内容(「BOOK」データベースより)
 御子柴礼司は被告に多額の報酬を要求する悪辣弁護士。彼は十四歳の時、幼女バラバラ殺人を犯し少年院に収監されるが、名前を変え弁護士となった。三億円の保険金殺人事件を担当する御子柴は、過去を強請屋のライターに知られる。彼の死体を遺棄した御子柴には、鉄壁のアリバイがあった。驚愕の逆転法廷劇!

いろんな本を読みますが、めったにこういう感想は抱くことはありません。
この本の感想は
「おもしろいけど好きになれない小説」
でした。

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2016年10月13日木曜日

【エッセイ】ハロウィンの仮装をおもしろくするために

ハロウィンの仮装で、おもしろいものを見ないのはなぜなのだろう。

あれだけたくさんの人が仮装しているのだから、1割くらいは笑えるもの、センスが光るものがあってもよさそうなものなのに、まあつまらない。
誰一人としてセンスを感じない。

なぜかと考えてみたのだが、やっぱり「仮装していいときに仮装してるから」なんだろうね。
ハロウィンに仮装をするのって葬式に喪服を着るようなものだから、そりゃ笑えない。
仮装は場違いだから笑えるのであって、これだけハロウィンが市民権を持ってしまった今日では、どんな格好をしてもそれは正装にすぎない。


卒業式や成人式にヤンチャな服装で出席するヤンキーに対しては
「やるべきときにやるべきことをやっていてすごくまじめな人なんだな」という印象しか持たないけど、それに似ている。

「ハロウィンに仮装」も「まじめにふつうのことをやっている」だけだから、それを見て笑えるわけがない。


新入社員が初出社の日に喪服を着てきたら
「なんであいつ喪服なの。これは大物ルーキー現る!」
ってな感じですごく笑えると思う。


そこでぼくが提案する仮装は
「ハロウィンの1週間後あたりにゾンビの格好して
 『あれ? おれだけ? 今週じゃないの? まじで!?』
 みたいな顔で赤面する人」
の仮装。

これだったら見てみたい。
そして恥ずかしすぎるからぜったいにやりたくない仮装でもある。

2016年10月12日水曜日

【エッセイ】ハンコぺったん


4歳の姪と電話をしていたときのこと。
「今なにしてたの?」と訊くと
 「ハンコぺったんしててん」とかわいい返事。

「へー。ハンコで遊んでたの」
 「遊んでるんとちゃうねん。ハンコぺったんせなあかんねん」
「ん?」
 「この電話が終わったらまたぺったんせなあかんねん。たいへんやわ」
「ん?遊んでるんじゃないの?」



彼女の母親(ぼくの姉)に話を聞いてみると、こういうわけだった。

夕食の支度をしていると、姪が「おてつだいする!」と言いだした。
しかし揚げ物をしているので近寄らせたくない。
かといって、せっかくお手伝いをしようという気になっているのに無下に断るわけにもいかない。
そこでハンコと紙を渡して
「おかあちゃんの代わりにこの紙いっぱいにハンコぺったんしといて。お願い」
と頼んだのだそうだ。

なるほど。
これならひとりでやらせても危なくないし、子どもも達成感を味わえて仕事の喜びを学べる。

これはいい子育て術を知ったと思い、妻にも教えた。妻も感心していた。


 
一週間後。
妻が黙々とミシンを踏んでいたので「よっしゃ、手伝ったろ」と言ってみた(ミシンの電源ボタンがどこにあるのかも知らないけど)。

すると妻は微笑みながら
「んー。じゃあハンコぺったんしといて」

こいつ……。さっそく実践しとるっ!!


で、質問なんだけど、あと何回ぺったんしたらいいのかな?

2016年10月9日日曜日

【読書感想文】曽根 圭介『藁にもすがる獣たち』

 

曽根 圭介『藁にもすがる獣たち』

内容(「BOOK」データベースより)
サウナの客が残していったバッグには大金が!?持ち主は二度と現れず、その金で閉めた理髪店を再開しようと考える初老のアルバイト。FXの負債を返すためにデリヘルで働く主婦。暴力団からの借金で追い込みをかけられる刑事。金に憑かれて人生を狂わされた人間たちの運命。ノンストップ犯罪ミステリー!
いやあ、実に「うまい」小説でした。

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