ラベル いちぶんがく の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル いちぶんがく の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2020年12月16日水曜日

いちぶんがく その2

ルール

■ 本の中から一文だけを抜き出す

■ 一文だけでも味わい深い文を選出。




突発的なテロを除けば基本的に治安は良い。


(JOJO『世界の女が僕を待っている』より)




「ハローワークでわかったんだけど、おれの単純な属性で判断されると、そんなものなんだよ」


(村上 龍『55歳からのハローライフ』より)




隷属する喜びというのは確かにあるのだ。


(櫛木 理宇『寄居虫女』より)




いきなりターミネーターばりの図体のでかいのが入ってきて、赤ん坊に「はい、あーん」と食べさせようとすれば。


(松原 始『カラスの教科書』より)




「絵の中にいる人間は、絵なんて描かないもんよ」


(山田 詠美『放課後の音符』より)




「萌え」というのは「萌える対象」があって始まるものではなく、「萌えたい」というこちら側の内側の都合で始まっていくものなのだ。


(堀井 憲一郎『やさしさをまとった殲滅の時代』より)




現状の制度の何がいけないのかがよくわからないまま、変えることだけが先に決まっているように見えることさえあるのだ。


(中村 高康『暴走する能力主義 ── 教育と現代社会の病理』より)




よくしゃべるが聞く素養がなくおもしろくもない鬼から恋愛相談をされるとか、さすが地獄である。


(津村 記久子『浮遊霊ブラジル』より)




だが民主制のもとで選挙が果たす重要性を考えれば、多数決を安易に採用するのは、思考停止というより、もはや文化的奇習の一種である。


(坂井 豊貴『多数決を疑う 社会的選択理論とは何か』より)




今日も元気だ、小便が旨い。


(石川 拓治『37日間漂流船長 あきらめたから、生きられた』より)





2020年10月30日金曜日

いちぶんがく その1

ルール

■ 本の中から一文だけを抜き出す

■ 一文だけでも味わい深い文を選出。




ペア型社会では婚外性交が不倫になるが、乱交型社会では純愛が不倫になる。


(立花 隆『サル学の現在(下巻)』より)




「そうだったのか、おれてっきりかっぱかなにかだと思った」


(今村 夏子『星の子』より)




つまりステーキはサラダなのだ。


(玉村 豊男『料理の四面体』より)




「ちょっとでもおくれたら九十四回もさかだちさせられちゃうんだから。」


(角野 栄子『魔女の宅急便』より)




「たいしたもんだよ、モッサリしているのに」


(森見 登美彦『四畳半タイムマシンブルース』より)




そんな可愛らしいエピソードもあってか、アル中で股間濡らしで当たり屋だけど、意外にも人気者として通っていた。


(こだま『いまだ、おしまいの地』より)




そもそも、「説得する」ことと「騙す」ことの間に、明確な線など引きようもないのであるから。


(香西 秀信『論より詭弁 反論理的思考のすすめ』より)




これは圧倒的な知的選良の特性です。


(花村 萬月『父の文章教室』より)




気づけばヨーグルトパックは四方八方名前だらけで、まるで耳なし芳一のような有様だ。


( 櫛木 理宇『少女葬』より)




オウム信者たちは、私にないものをすべて手にしているように見えた。


( 雨宮 処凛 『ロスジェネはこう生きてきた』より)




 その他のいちぶんがく