読書感想文とエッセイとほら話
2018年7月31日火曜日
大人の男はセミを捕る
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四歳の男の子に「おっちゃん、セミとって」と言われた。 七月の公園。樹にセミが鈴なりになっている。 ぼくのすぐ眼の前にも青く光っているセミがくっついている。鳴いていない。 娘の友だちのKくんはいともかんたんに「おっちゃん、セミとって」と言う。おっちゃんがびびっていることに...
2018年7月30日月曜日
『りぼん』の思い出
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小学生のとき、雑誌『りぼん』を読んでいた。 といっても買ったことは一度もない。姉が購読していた『りぼん』を読ませてもらっていたのだ。姉弟喧嘩をして「もう『りぼん』読ませへん!」と言われてからも、姉がいないときにこっそり部屋に侵入して『りぼん』を読んでいた。 当時はたぶん今...
2018年7月28日土曜日
ことわざ分類
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【逆説表現】 青は藍より出でて藍より青し 雨降って地固まる 急がば回れ 灯台下暗し 二兎を追う者は一兎をも得ず 【説教】 秋茄子は嫁に食わすな 果報は寝て待て 可愛い子には旅をさせよ 郷に入っては郷に従え 初心忘るべからず 鉄...
2018年7月27日金曜日
【短歌集】病弱イレブン
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チームメイト追悼試合の最中に死んだ選手の追悼試合 リズム感に欠く彼らのドリブルは まるで銃弾浴びてるかのよう 病弱の健闘むなしく無情にも響きわたるはキックオフの笛 勝ったのに2回戦には上がれない トーナメントにスロープつけて 病弱を支えて励ます...
2018年7月26日木曜日
中学生が書いたサラリーマン小説
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「わかっているだろうな、ホンダくん。これは我が社の命運を賭けたビッグ・プロジェクトだ。決して失敗は許されんぞ」 部長が鼻髭をさわりながら言った。おれは「承知いたしました」と軽く頭を下げて席に戻った。後ろの席の女性社員たちがこちらを見ているのを感じながら、あくまでクールに席に...
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