読書感想文とエッセイとほら話
2017年10月24日火曜日
陽当たりの悪い部屋
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学生時代、陽当たりの悪い部屋に住んだことがある。 窓のすぐ向こうには別のマンションが建っていて、昼でも薄暗かった。 不動産屋と内見に行ったときから「暗い部屋だな」と思ったが、家賃が安かったのでぼくはその部屋を選んだ。 暗ければ電灯をつければいい。 どうせ布団を...
2017年10月23日月曜日
陰惨なのに軽妙/曽根 圭介『熱帯夜』【読書感想】
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『熱帯夜』 曽根 圭介 内容(e-honより) 猛署日が続く8月の夜、ボクたちは凶悪なヤクザ2人に監禁されている。友人の藤堂は、妻の美鈴とボクを人質にして金策に走った。2時間後のタイムリミットまでに藤堂は戻ってくるのか?ボクは愛する美鈴を守れるのか!?スリリング...
2017年10月21日土曜日
大学に通うことと単3電池を買うことの違い
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小田嶋 隆 『超・反知性主義入門』にこんな記述があった。 いまは、誰もが知り、誰もが使い、すべての産業の基礎を作り替えつつあるデジタルコンピュータは、20世紀の半ばより少し前の時代に、ごく限られた人間の頭の中で、純粋に理論的な存在として構想された、あくまでも理論的なマシ...
2017年10月20日金曜日
死者がよみがえる系ミステリの金字塔/山口 雅也『生ける屍の死』【読書感想文】
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『生ける屍の死』 山口 雅也 内容(e-honより) ニューイングランドの片田舎で死者が相次いで甦った。この怪現象の中、霊園経営者一族の上に殺人者の魔手が伸びる。死んだ筈の人間が生き還ってくる状況下で展開される殺人劇の必然性とは何なのか。自らも死者となったことを...
2017年10月19日木曜日
距離のとりかた
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我ながら気持ちが悪いと思うのだが、高校生のときにやっていたことがある。 春。新しいクラスが発表されると、真新しいノートを一冊用意する。 ノートに新しいクラスメイト全員の名前を書く。出席番号順に書いてゆく。 名前と名前の間は10行ほどの間隔をとってある。このスペー...
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