2016年11月30日水曜日

結婚するのがふつうだという幻想

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「今の若い人たちは結婚願望が低い」
「子どもを持つより自分の楽しみを優先しようとする」
なんてことをよく耳にします。

でも。ふと思った。
「結婚しない」という選択は、じつは昔から多かったんじゃないのか。


大半の人が
「自分が食っていくだけでせいいっぱい」
「残すほどの財産もない」
だった時代であれば、
「結婚しない」「子どもなんていらない」という選択をするのはごくごくふつうのことだ。

「結婚しても子どもを持たない」という生き方についても、昔は避妊の技術がなかったから選択されなかっただけで、技術があったらそれを選んだ人も多かったのでは。



落語には、『たらちね』『ろくろ首』など、

「邪魔するよ」
 「おや、大家さん。どうしたんですかい」
「おまえもいい歳だろ。そろそろかかあでももらってもいいだろう」
 「うちに来てくれる女がいればいいですけどね」
「そう思って、いい縁談を持ってきたんだ。ところが少しだけ問題があってな」

……という流れではじまる噺がいくつかある。

それだけ、結婚しようとしない人が一般的だったということでしょう。


「いい歳なんだから結婚して身を固めるのがあたりまえ」
という価値観なんて、ここ100年ぐらいの(人類の歴史から見たら)ごく短期間の例外的な時代のものなんじゃないのか。

これから先、日本はまちがいなく若者が生きにくい時代になる。
結婚しない、子どもを持たない人は増えていくでしょう。

でも、それは稀有な存在ではない。


いつの時代も、あえて結婚しなかった人はけっこうな割合で存在した。
ただ、そういう人の存在は後世に伝えられなかっただけ(だって語り継ぐ子孫がいないんだもん)。
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